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女性の性欲には復活があるのか・・・

1999年に、米国医師会ジャーナルに発表された記事によると、女性の43%がなんらかの性的機能不全があることがわかりました。

このデータは、シカゴ大学のエドワード ラウマン博士による1992年の調査が参照され、オリジナル版は1994年に性的機能不全についてのテキストブックに掲載されました。ファイザー社のコンサルタントを務めていたレイモンド・ローゼン博士、そして性的不全治療薬に興味があったファイザー及び、その他の製薬会社は、記事という形で公開するようにラウマン博士を説得しました。

「彼は、医師が著書を読んでいないので、私たちが医学雑誌にデータを公開することが不可欠だったと私に言いました。」と、ラウマン博士はインタビューで語りました。

ローゼン博士は、それが最初に出版されたときに、目的となる任意の競合薬について言及しませんでしたが、これが後から追加されたとき、3人の著者のうち2人は、ファイザーとの資金関係を開示しました。

1990年代後半では、研究者や製薬会社により、女性の性的機能不全について話をするため、ボストン大学を含めたマサチューセッツ州の一連の会議が行なわれました。

ジャーナルBMJ 2003年報告書に詳述されたこれらの会議は、女性の性的機能不全を定義し、臨床試験でそれを評価するために最善の方法を決定するために設定されました。
これらの会議への参加者の多くは、最終的には国際女性性的健康研究会、またはISSWSHにより編成されました。

【解決策として】

一方で、一連の製薬会社が市場に新製品を発表しようとしていました。

連邦政府のサイトclinicaltrials.govのa Journal Sentinel/MedPage Todayの分析によると、2002年に始まり、少なくとも10の製薬会社は、女性における性的欲求の欠如の治療法について、テストステロンからバイアグラまでの薬の臨床試験を実施しました。

バイアグラの製造者であるファイザー社は、勃起不全薬が女性の性欲に影響を与えることができることを期待してこの試みを始めて行ったうちの1社でした。

しかし、2004年までに、いくつかの臨床試験において、バイアグラが女性の性欲に影響を与えなかったが示されたため、同社は、プロジェクトから撤退しました。
次は、医薬品よりも石鹸やシャンプーのメーカーとして知られているプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)でした。
同社は、女性における性的欲求低下障害を治療するテストステロンパッチの承認を求めました。
P&Gはまた、特定の集団の中で、子宮摘出のために閉経となっていた女性をゼロに設定しました。当時の研究では、米国で外科手術後に閉経した1千万人のうち17%~30%の女性は、性的欲求低下障害があると示されていました。

長期的な安全性に関する十分な情報がなかったため、2004年には、FDA諮問委員会により否決されました。

ほどなくして、ドイツの製薬会社ベーリンガーインゲルハイムは、セロトニンを標的薬物としてフリバンセリンの承認を求めましたが、抗うつ薬としての有効性を示すことができませんでした。
しかしながら、臨床試験では、この薬の女性の性的欲求を高める可能性が示唆されました。

ベーリンガー社は、その後、性欲の減退のみならず性欲が減退した時の女性の苦悩に焦点を当てた、PRESIDE研究へ資金を提供しました。

その研究は、女性の性的苦痛スケールという、ファイザー社のコンサルタントであるローゼン博士によって開発された評価システムを使用し、女性が性欲の欠如に悩む重症度を決めました。

研究は2008年に出版された際、機能不全にはいくつかのパターンがあり、それにより20〜49歳の女性の約12%が苦悩を訴えていました。この数字は、米国では9万人の女性にのぼります。

【性差別はあるのか?】

同社はDAISY、VIOLET、およびDAHLIAなど女性らしい略語を使用した臨床試験プログラムに十分な自信がありました。2010年にFDAの承認を求めましたが、却下されてしまいました。
市場でこの種の薬の承認取得を追求する気はもはやなくなり、ベーリンガーインゲルハイムは、権利を従業員34人の医薬品メーカー、Sprout Pharmaceuticals of Raleigh, N.C.(スプラウト)社へ薬品の権利を売却しています。

スプラウト社の、CEO、シンディ ホワイトヘッド氏と彼女の夫であるロバート・ホワイトヘッド氏は、性的医学の医薬品事業について良く知っていました。
2010年には、自社であるスレートファーマ社で、男性のテストステロンペレット薬、Testopelの未承認使用をめぐり、FDAの警告を受けました。

2013年、米国精神医学会は、女性の性的関心/覚醒障害と症状の名前を変更しました。
協会の診断・統計マニュアルの最新バージョンを起草委員会は、(DSM-5)は、より正確に女性のセクシュアリティの心理的な構成要素の幅広いバリエーションを獲得することを発見しました。

同年、フリバンセリンは、スプラウト社の旗の下、再びFDAの承認を獲得することができませんでした。
その際、FDAは、薬物がプラセボと比較して緩やかな利点を持っていたことを認めたものの、これらのメリットがリスクを上回るには至りませんでした。

最終的に、FDAは、2015年8月に、二度拒否していた薬を承認しました。
現在、「女性用バイアグラ」だともてはやされているAddyiなどの商品は、男性用の青い錠剤と対をなす、ピンクの錠剤で発売されています。

承認後48時間以内で、スプラウト社はアナリストがその価値の数倍以上だったと言う、US$ 1B(10億ドル)で、スプラウト社とそ​​の製品AddyiをValeant社に売却しました。

勃起不全治療薬とは異なり、Addyiは、少なくとも1年程度は、消費者への広告対象とはなりません。
同社は2015年8月の承認日から18ヶ月間、テレビやラジオの広告に着手しないことで合意しました。

Valeant社は、その代わりにHSDD(性欲低下障害)について、どういった患者がこの薬剤の適用可能かに焦点をあて、医師を教育すると述べました。

(記事元)http://www.medpagetoday.com/special-reports/loweringthebar/58901