最新の減量薬・効果があるものとないもの
健康的な食事内容、より多くの運動、より多くの睡眠、そしてより良いストレス管理は減量の鍵です。
しかし、もし全てを行っているにも関わらず、効果が見られないとしたらどうでしょうか。
残念ながら、永遠に体重を減らすのに役立つ「魔法の減量薬」はありませんが、体にダイエットを急発進できるように助けてくれる薬があるかもしれません。
処方薬
「適切な栄養補給と身体活動を行っても、太りすぎまたは肥満解消ができない患者の減量を促進する薬物療法では、患者の代謝健康を改善することができます。」
と、ルイビル代謝およびアテローム性動脈硬化症研究センターの所長であり肥満医師会の最高科学責任者である、ハロルド・ベイズ博士は述べました。
「恐らく最も驚くことは、開発中の抗肥満薬の数です。」
下記の処方薬はすべてFDAで承認済みですが、副作用が生じる可能性があり、すべての人に適しているわけではありません。
減量を専門とする医師と自分の状況について話し合い最適な減量計画を見つけましょう。
リラグルチド
この薬は実際には注射薬であり、錠剤ではありません。
しかし、リラグルチド（サクセンダ）を使用している患者は、体重を5%から10％落とすことができる可能性があります。
また、2型糖尿病の治療に低用量（ビクトーザ）で使用できます。
ロカセリン
ロカセリン（ベルビク）は、脳内のセロトニン受容体に作用して、少量の食事を摂った後でも通常よりも満腹感を感じることができます。
この薬は、患者が体重の5％から10％を落とす手助けとなります。
ナルトレキソンとブプロピオン
これらの2つの配合薬（商品名：コントレーブ；Contraveとして入手が可能）は、空腹感が抑えられ、満腹感を得ることができます。
伝統的に、ナルトレキソンは薬物中毒の治療に使用され、ブプロピオンはうつ病と禁煙に使用されます。
ナルトレキソンとブプロピオン処方薬を服用している患者は、体重の5％〜10％を落とせる可能性があります。
オルリスタット
処方として高用量で商品名ゼニカル、低用量の市販薬として商品名アリーで使用できます。オルリスタットは体が食物から吸収する脂肪の量を減らすことを助けるリパーゼ阻害剤です。
オルリスタットを服用中に、体重の約5％を落とすことができる人もいます。
フェンテルミン
フェンテルミンは、食欲の抑制に役立ち、体重の約5％を落とす可能性がある刺激剤です。
ただし、最長で12週間という短期間での使用のみが承認されています。
フェンテルミンは、片頭痛と発作の治療に使用される、トピラマートとの配合薬（商品名Qsymia）の一部でもあります。
その処方では、一部の患者では、体重の5％～10％を落とすことができます。
サプリメント
減量のメリットを宣伝するほとんどのサプリメントは、彼らの主張を支持するのに十分な人に関する十分な研究がありません。
FDAは、サプリメント（ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素、またはハーブや植物に由来する成分の商品である場合）を医薬品よりも、食品に近い製品と見なしているため、規制はありません。
つまり、自社の製品がラベルに記載されているとおりに機能するかどうかは、個々のメーカー次第ということになります。
減量の努力を高めるためにサプリメントを摂取したいと思っている場合は、特にすでに服用している可能性のある薬と相互作用する可能性があるため、まずは医師に相談してください。
以下に、人気のある商品のリストをまとめました。
カフェイン
コーヒーは私たちに活力をくれるためみんな大好きです。
コーヒーが私たちの中枢神経系を刺激するのと同じように、サプリメントとしてのカフェインも私たちの脂肪酸化プロセスをギアに変えることができます。
研究はさまざまですが、体重にわずかな影響を及ぼし、長期的には体重増加を防ぐのに役立ちます。ただ、神経過敏や嘔吐、心拍数の上昇がある場合には気をつけて下さい。
キトサン
甲殻類および節足動物の外骨格に由来するキトサンは、消化管の脂肪に結合する澱粉です。
一部の臨床試験（小規模で低質のものではありますが）では、体重への影響は最小限であり、副作用には消化不良、鼓腸、便秘などがあることが示されています。
共役リノール酸
いくつかの臨床試験では、共役リノール酸が脂肪分解、脂質生成、アポトーシスなどの多くの身体プロセスに作用して体重と体脂肪のわずかな減少を引き起こす可能性があることが示されていますが、結果は混在しています。
残念ながら、それはかなりの数の消化器系の問題を引き起こし、グルコースの恒常性を失います。
フォルスコリン
ミント科の植物から抽出されたフォルスコリンは、人の食欲を減らすと言われています。
問題は、ヒトに関してはあまり研究されていないため、実際に機能するかどうかを判断するのが難しいのです。
副作用には、消化不良、低血圧、視力障害、肌の蒼白、疲労なども含まれます。
ガルシニア・カンボギア
これは、ヒドロキシクエン酸を含むトロピカルフルーツの抽出物です。
いくつかの研究は短期的には体重のわずかな減少を促進する可能性があることが見出されていますが、副作用ではまれに肝臓の毒性だけでなく吐き気もあります。
グルコマンナン
グルコマンナンは象蒟蒻の根から抽出された成分です。
過去の研究では、グルコマンナンを食事と一緒に摂取することで、より長く満腹感を保ち、体重を減らすのに役立つことが示唆されています。
ただし、最近の研究では、減量にはあまり効果がないことが示されています。
また、減量に効果がないだけでなく、腹部膨満感、ガスが残ったり、軟便になることもあります。
生コーヒー豆エキス
この抽出物は、脂肪の蓄積を防ぎ、グルコースの代謝を調節することにより作用します。
一部の研究では、少量の体重減少が指摘されていますが、質の高い臨床試験はほとんど完了していません。
副作用として、頭痛と尿路感染が報告されています。
緑茶エキス
緑茶が間違いなく体重を減らすのに役立つと言う十分な研究はありませんが、カロリー燃焼と脂肪の酸化を促進し、脂肪吸収を低下させることに役立つと言う研究もあります。
悪いニュースでは、便秘や、吐き気、高血圧、肝臓障害などの不快な副作用が発生する可能性があります。
フーディア
アフリカ産のこの多肉植物は食欲を減退させると言われていますが、人間に関する研究はほとんど発表されておらず、高血圧を起こし、脈拍を早くさせる可能性があります。
アフリカンマンゴー（学名：Irvingia gabonensis）
Irvingia gabonensisは、アフリカのマンゴーの木の種に由来します。
脂肪生成を妨害し、肥満に関連するホルモンであるレプチンを減らす効果があると言われていますが、臨床試験はほとんど行われていません。
また、ガスや頭痛、睡眠障害を引き起こす可能性があります。
ラズベリーケトン
ご想像のとおり、ラズベリーケトンはラズベリーに由来しています。
いくつかの研究では、さまざまなラズベリー成分が減量に役立つことが示されていますが、ラズベリーケトンが人体に作用する方法に特化した研究は非常に限られており、その研究の一部はNational Processed Raspberry Councilによって資金が提供されています。
成功の可能性はありますが、その多くは不明です。
避けるべき物質
これらの成分を含むサプリメントは避けてください。
深刻な健康リスクを引き起こす可能性があります。
・ビターオレンジ（シネフリン）
・エフェドラ（黄）
・DMAA1,3 (ジメチルアミルアミン、ゼラニウム、またはペラルゴニウムグラベオレン抽出物）
・2,4 DNPまたはDNP (ジニトロフェノール)、フェニルプロパノールアミン（PPA）
・シブトラミン
【以下のリンクより引用】
The Latest Weight Loss Pills That Work—And the Ones That Don't
MSN Lifestyle 2019年11月11日掲載