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1,200万人のウガンダ人を襲った住血吸虫症 - 報告

2019年7月10日 - ウガンダの住血吸虫症は1,200万件にも上り、保健省がこの病気の撲滅プログラムを開始してから14年後にもいまだにその脅威は続いています。

同省は2003年に『ビルハジア管理プログラム』を開始し、年に1回、プラジカンテルと呼ばれる薬を使用し、影響を受けた地域社会の住民を数多く   治療しています。

この薬は、住血吸虫症(ビルハジア感染症)の流行がある20%以上の地域で使用されました。

政府はまた、住民の感染率が1%から20%の範囲にある地域で、2年に1回、就学年齢の児童での集団治療を開始しました。

しかし、その高い罹患率にもかかわらず、住血吸虫症は熱帯では軽視されており、その治療のための財政予算はほとんど割り当てられていません。

これにより、疾患の管理と排除が医療専門家にとって困難な課題となっています。

マケレレ大学公衆衛生学校によって発表された2018年の研究報告では、4,000万人のウガンダ人の29%が住血吸虫症に感染していることが示されています。

調査結果によると、2歳〜4歳の子供の負担は最大42%であり、健康に大きな被害をもたらします。

現在、5歳未満の子供は住血吸虫症を治療されていません。これは、5歳以上の子供や成人よりも健康被害のリスクが高いことを意味しますが、    それでも汚染された水を使用せざるを得ない可能性があります。

Daily Monitor誌との以前のインタビューで、保健省ベクトル制御課のベクトル制御プログラム担当官であるモーゼス・アドリコ氏は、住血吸虫症の問題は大規模であるもののこの病気は「無視できる熱帯病」のカテゴリーに該当すると述べました。

何年もの間、住血吸虫症や他の無視されてきた熱帯病は保健省予算の下での優先順位がつけられていないため、ほとんど、あるいは全く資金の  提供がありません。

 政府が薬物の調達のための資金を割り当てていないために、病気を治療するために現在投与されている薬物でさえも寄付に頼っています。

「住血吸虫症は、この国では無視されている深刻な公衆衛生上の懸念の1つであり、現在、国内82の地域で一般的な病気であり、            そこでは公衆衛生上の懸念材料となっています。」

と、アドリコ氏は述べています。

現在の感染者数は約1,200万人ですが、最大で1,700万人のウガンダ人がこの病気にかかる危険性があると彼は述べました。

 

ウガンダにおける住血吸虫症の罹患率

 

最新の調査結果によると、有病率は1,200万人で、人口の29%を占めています。

介入開始から14年経っているにもかかわらず、病気は、特にアルバート湖沿いやビクトリア湖の島々に沿って、あるいはその島内で広がっています。

マケレレ大学公衆衛生大学院による調査の結果は、アルベルチン地域に沿った感染の高い有病率が示されています。

また、臓器(脾臓と肝臓)に重度の損傷を受けた人、進行性の住血吸虫症に関連した症状がある人は、それぞれアルバート湖とアルバートナイル湖岸と両岸の漁村で診断されました。

この調査では、調査期間中に住血吸虫症に感染した一部の患者が吐血したことを示すさまざまな医療施設からの報告が引用されています。

ホイマにある保健省当局は、当初この状態は出血熱または肝炎感染が原因であると疑がっていましたが、後に胆汁症であると確認されました。

アドリコ氏は、とくにアルベルチン地域でのビルハジア感染の増加が観察されたのは、人々が薬を服用したがらないことが原因であると述べました。

「多くの人が副作用を恐れて薬の服用を拒否しています。薬物の摂取を妨げる文化的、そして宗教的な信念があるためです。また、湖の近くまたは  湖の中で排泄するといった不適切なまたは完全に衛生概念が欠けていることもあり、その結果、再感染率が高くなっています。」

彼はまた、特にアルバート湖に沿って、住人の水への接触が多いこと、危険な漁やカタツムリの採集慣行が原因で病気が増加したと非難しました。

その他の要因としては、特にコンゴ民主共和国からの国境を越えた感染者の移動、安全な水の不足、これらの地域においてのカタツムリにかかわる環境保護管理対策がなく非常に効率的にカタツムリによる媒介が発生していることなどが挙げられます。

 

対策として必要なこと

保健大臣のルース・ジェーン・アセン博士は、負担が大きい一方で、この病気を管理するための努力が行われていると述べています。

博士は、現在、保健局が水生生物の生息地を破壊することなくカタツムリの撲滅に関する研究に着手したと述べています。

 

「言われているように住血吸虫症は管理が必要とされているものの無視されている熱帯病のひとつです。私たちの水域の生態系を乱すことなく、   それを取り除くためにはまだもっと研究が必要です。」

彼女は、住血吸虫症による住民の負担を減らし、ウガンダでの伝染を排除することさえ可能であると言います。

また、大臣は、これには安全な水を供給できるようにするために、戸外での排便を避け、トイレでの排泄を促し糞便物の適切な処分を増やすように  住民に呼びかける、そして、投薬中であれば薬物の摂取量を増やす、そして、水域のカタツムリを排除するなどの全ての人の意識改善が必要であると言います。

大臣によると、大量薬物投与により死亡率を下げましたが、それよりももっとやるべきことがあります。

「私たちが行っている介入の1つは、湖沼を取り囲む影響を受けているすべての地区での大量の薬物の分布です。

地区の住民には毎年、プラジカンテルが投薬されているため、死亡者数は減少しています。」

彼女は、ターゲットは流行が深刻な地域に住んでいる大人と学齢期の子供の両方であると付け加えます。

アセン博士は、ビルハジア感染の予防と管理のための資金が難題である一方で、いくつかの団体がこの病気を排除するために              動いていると言います。

「これに向けた資金がまだ限られているのは事実ですが、それに全く資金が割り当てられていないことではありません。医療費の全てを計算し、    村の医療従事者や他の多くの設備を含めると、その費用は約300万ドルになります。私たちが主に推し進める必要があるのは、カタツムリからワームを追い出すか、カタツムリそのものを駆除することです。」

保健省によると、当局はすでにこの病気を根絶するための急進的な計画を実行するため、予算を割り当てています。同国におけるビルハジア感染  分布のマッピングはすでに完了しており、統制プログラムは既知の影響を受けている全ての地域に拡大されました。

有病率の高い地域は、ビルハジア感染対策の対象となっており、集団治療は毎年1回行われます。

感染率が低い地域では、胆汁症の撲滅を目標としており、2年に1回治療が行われます。

現在、感染の危険にさらされている82の地域、1,790万人が治療されています。

 

どんな成果が?

保健省は、長年にわたって2,600万人以上の人々がこの病気の治療を受けてきたと言います。いくつかの地域では、住血吸虫症の原因と予防策に  ついての地域社会の意識が著しく高まっています。

同局は、いくつかの地域ではこの病気の撲滅に大きな進歩が見られたと述べています。

 

アモラター、グル、カバロレ、モヨ、ムピギ、ナカソンゴラ、ドコロそしてムベンデなどの一部の地域では、感染率が70%超から20%未満に減少しました。

保健省は、これらの地域のいくつかでは、治療戦略が年1回から2年に1回に変更されたと言います。

同様に、これらの地域では、臓器が胆汁症の影響を受けた人の割合は、40%から6%未満に減少しました。

 

原因

住血吸虫症(ビルハルジア感染症)は、住血吸虫や住血吸虫と呼ばれる吸虫によって引き起こされる水媒介性の病気でこれらは感染者の血管で   見つかります。

ビルハルジアには腸と尿の種類の2種類あります。

腸内ビルジアは、成虫の寄生虫が感染者の腸の周囲の血管内に生息し、一方の、尿ビリルジアは、成虫の寄生虫が膀胱周囲の血管内に       生息します。

 

感染経路

感染した人がビルハルジアの卵を含んだ糞便または尿を淡水域またはその近くで排泄すると感染が発生します。卵が水に入ると幼虫に孵化します。

幼虫は水域で一般的に見られる特定のタイプの淡水カタツムリに侵入します。

カタツムリの中で幼虫が成長し、増殖し、セルカリアと呼ばれる若い成虫の段階に成長し、それが人間に感染する可能性があります。若い成虫を持つカタツムリから大量に水中に放出され人間の宿主を探して水中で泳ぎます。

釣りや、水泳、または水遊び、入浴、水の汲み上げ、服の洗濯、沼地での耕作、そして沼地での養殖物などで、ビルハルジアに感染します。

感染は、水中の若い有尾幼虫(セルカリア)が人間の皮膚を通して血流に入ると起こります。そのため、水辺近くに住む住民は、排尿や排便を行う  水場で感染します。

この疾患は、持続性の腹痛、血性下痢または血尿、全身の脱力感、貧血および発熱などの症状を伴います。

末期または慢性期では、ビルハルジアは成長を遅らせることがあり、体重の減少や脾臓や肝臓の肥大などが見られます。

臓器が大きくなると、腹部への体液の蓄積が起こり、それが腫れて腹部が膨れます。

感染した人は腹部が腫れ吐血し死に至ります。

 

調査背景

  • 最も影響を受けている地域:

 14年間の介入にもかかわらず、特にアルバート湖やビクトリア湖の島々沿岸やその島内のより多くの地域に広がっています。

  • 治療が現在進行中の地域:

現在、感染の危険にさらされている82の地域、1,790万人に治療が行われています。

 

【以下のウェブサイトより引用】

https://www.monitor.co.ug/SpecialReports/Bilharzia-infections-hit-12m-Ugandans-report/688342-5190618-x7tnh4/index.html