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200万人以上のナイジェリアの子供たちが寄生虫の治療を享受

2019年3月3日 アブジャ 「息子は1年近く、血尿が出ていました。私はどうすればいいのかわかりませんでした。」
と、アダマワ州の45歳の母親、ラハブ・ハルナさんは言います。

「私は薬局をいくつかまわり、症状を説明しましたがわかりませんでした。病院に行くと、彼は住血吸虫症と診断されました。私たちはまた、この病気を治療するための薬が不足していると言われ、代替薬が与えられましたが効果はありませんでした。この薬を家に持ち帰って息子と彼の友達に渡すのを待ちきれません。」
WHOがあらゆるタイプの住血吸虫症に対する治療薬として推奨する、プラジカンテルが処方された時、彼女は歓喜しました。

ラハブのような地域では、住血吸虫症について知識がなく、また、この疾患が彼らの地域社会で蔓延しているという事実にもかかわらず、それが治療されていないことを知っている親はほとんどいません。

ナイジェリアでは、4,400万人の子供が、「住血吸虫症 」という、寄生虫によって引き起こされる急性および慢性疾患に感染する危険があります。
住血吸虫症の症状は、寄生虫の卵に対する体の反応によって引き起こされます。

腸管住血吸虫症は、腹痛、下痢、および便への血液の混入を引き起こす可能性があります。
肝肥大は住血吸虫症の進行症例の中でも一般的です。 性器住血吸虫症の主な症状は血尿です。  

過去3ヶ月間、世界保健機関(WHO)の特別プロジェクト『 The Elimination of Neglected Tropical Diseases (ESPEN)』- 無視された熱帯病の撲滅のための特別プロジェクトは、ナイジェリアにおいて、これまでに住血吸虫症治療を受けたことがない200万人以上の子供たちに手を差し伸べています。

ESPENは、ボルノ州の27の行政区、アダマワ州の18の行政区、およびバウチ州の3つの行政区で実施され、アダマワ、ボルノおよびバウチの各州の領域内において、100%の治療を提供しました。
人々は日常的に農作業中や、家庭内、職場、およびレクリエーション活動の間、汚染した水に触れることにより住血吸虫症に感染する可能性があります。
さらに、衛生状態の悪さや、子供たちが水泳や釣りなど水あそびをする遊び場で感染する危険性があります。

住血吸虫症の経済的、および健康への影響はかなりのものであり、この病気は死以上に厄介な人間の能力を失わせてしまいます。
子供たちにおいては、住血吸虫症は貧血、発育不全、および学習能力の低下を引き起こす可能性がありますが、それは通常治療によって元に戻すことができます。

慢性住血吸虫症は、人々の働く能力に影響を及ぼし、場合によっては死に至ることがあります。
住血吸虫症治療薬「プラジカンテル」は効果的で安全です。 治療後には再感染が起こる可能性がありますが、この治療薬は、感染症から重症の合併症を発症する危険性を減らし治療が適時に行われると大体は回復します。

WHO(世界保健機関)は、住血吸虫症が国内で流行している場所の完全なマッピングを行うことで国を援助しました。
マッピングは、国内の774の行政区のうち583区に住血吸虫症が存在していることを示しています。

マッピングに加えて、WHOは大量薬物投与(MDA)用にプラジカンテルを提供しています。
今年初めの時点で、流行が見られる583区のうち449区において実施され、少なくとも2018年だけで190区へ1回のMDAが実施されました。

MDAのキャンペーン中は、危険にさらされているすべての子供たちにプラジカンテルが行き届いています。
「これらのMDAは確かに必要なものです。それら本当にインパクトがあり、多くの子供たちの生活に影響があります。」と、国家プロジェクトコーディネーターであるのアニアイク ・チュクマ博士は述べました。

「現時点で、今年はこれまでに少なくとも200万人の子供に薬剤が届いていることを報告できて嬉しく思います。そして、年末までにさらに多くの子供に行き届くことを楽しみにしています。」 ナイジェリアのWHO代表を代表してレックス・マパザニエ博士は述べました。

「他の国家プロジェクトと同様に、政府や他の開発パートナーと協力して、住血吸虫症による惨状を終結させるため、治療への到達率や利用率の向上を目的とした取り組みを継続しています。」

彼はさらに、「2018年初頭以来、WHOはパートナーNGOによる実施とともにMDAキャンペーンの実際の実施を含むようにその支援を拡大してきました。」
と述べています。

WHOの住血吸虫症に関する研究は、無視されている熱帯病(NTD)を抑制するための統合的アプローチの一部です。
医学は多様化しているものの、無視されている熱帯病は貧困状態下において密集し、頻繁に重なりあった状況下で、生息し続ける特徴があります。  

【以下のウェブサイトより引用】
https://reliefweb.int/report/nigeria/over-2-million-niger