2月は子供の喘息症例が3倍に
全豪喘息対策委員会(National Asthma Council Australia)は、子供たちが最新の喘息対策を立て予防薬を服用しているかどうか子供たちの両親に尋ねるよう薬剤師に促しています。
オーストラリアの喘息患者の9人に1人が子供であり彼らが学校に戻ると、喘息発作の可能性が高まると全豪喘息対策委員会は述べています。
オーストラリアと英国での研究においては、学年の最初の月に喘息の入院が急増することを示しており、オーストラリアの場合は5〜14歳の子供で通常の3倍、未就学児で2倍となっています。
その後の学期開始時のリスクの増加も記録されていますが、2月の急激な上昇が最も大きいと委員会は述べています。
オーストラリアでは、小児の喘息での入院の約20%~25%が2月に発生しています。
小児喘息は小学生以上の子供に集中し男の子に発症することが多いようです。しかし、小児期で喘息による死亡の危険性が最も高いのは青年期の男性です。
呼吸器小児科医であり、全豪喘息対策委員会の広報担当者でもあるルイーザ・オーウェンズ博士は、新学年が始まるまでの間に、親や保護者が子供の喘息の再発の原因となる要因を特定し、予防策を講じるべきだと述べています。
2月の発症の原因としては、スクールホリデー中に処方された薬を服用しなかったことが挙げられますが、学校に戻ることへのストレス、カビやホコリなどが学校でのアレルギーの引き金となったり、新しいクラスメートと仲良くなると、新しい集団の中での風邪やインフルエンザの蔓延が原因となることもあります。
「両親や保護者にとって、子供がいつも青色の予防薬(例えば、ベントリンやアスモール)を使っているのを見ているのなら、彼らの喘息の状態を確認するために、必ずクリニックに連れて行ってください。」とオーウェンズ博士は述べました。
「学校にいるときに、子供がどのくらいの頻度で吸入器を使用しているかについてあまり意識していない可能性があるため、子供にはこまめに使用頻度を確認するように促し、それと同時にご自身でも新しい薬の購入頻度を注意深く確認する必要があります。 クリニックで規定された治療計画に従い、喫煙などで煙たい場所に行かないように親が助け、子供の大気質と環境を適切に管理することで、子供の生活を真に変革することができます。そしてそれは、子供たちの学校でのパフォーマンスの向上や、スポーツはもちろん単に外出して遊ぶことへの自信をつけさせることができるのです。 」
このチェックリストに従うことは、両親は喘息の子供が症状を発症することなく学校生活に戻れる可能性を高めるのに役立ちます。
・喘息の検診を予約しましょう。
・お子様の最新の喘息行動計画書を学校のスタッフや、放課後は他の保護者と共有しましょう。
・お子様には学校の先生やスタッフに喘息の症状が現れた際には知らせるようにさせましょう。
・もしお子様が運動誘発喘息の既往歴がある場合は、運動を行う前に予防薬を摂取するようにしましょう。
・お子様には喘息の引き金となるものとその理由やそれを避けることがなぜ重要であるかを説明してください。
・お子様が処方された通りに喘息予防薬を飲んでいることを常に確認してください。
・お子様が誰かの助けを借りるか、もしくは、高学年であれば自分自身で吸入器を効果的に使用する方法を確認してください。
・お子様と家族のために、毎年季節性インフルエンザの予防接種を受けてください。
全豪喘息対策委員会は、ウェブサイトwww.nationalasthma.org.auにおいて、子供が安心して健康に学校へ戻ることを両親が支援するために役立つ資料を公開しています。
【以下のウェブサイトより引用】