ADHDが成人の自動車事故リスクの予測に役立つ
2020年8月27日(ヘルスディニュース)-子供の頃から注意欠陥多動性障害(ADHD)がある若い成人に交通事故を起こす危険性が高まっていると研究者たちは言います。
しかし、最近、『アメリカの子供と青年精神医学のジャーナル(the Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry)』のオンラインで発表された研究によると、ADHD症状が改善した人でのリスクは増加していませんでした。
研究のために、研究者らはADHDのある441人の子供とADHDのない231人の子供からのデータを分析しました。
米国の6件のセンターとカナダの1件のセンターを対象とした調査の一環として、7歳から25歳まで追跡されました。
研究者は参加者のADHDの症状と運転記録、およびその他の健康状態を調べました。
他の条件には、反抗的な障害、行動障害、反社会的人格障害、および小児期から成人期への薬物使用が含まれていました。
ADHDの既往歴の有無に関係なく、研究対象となった若い成人は、同程度の年齢および同程度の割合で運転免許を取得しています。
ADHDの既往歴のない人と比較して、自動車事故の発生率は子供の頃にADHDの既往歴のある成人では1.45倍、症状が継続している人では1.81倍高いことがわかりました。
ただし、衝突事故率は、ADHDを経験したことのない成人とADHD症状が軽快した成人では同じでした。
カナダのオンタリオにあるオタワ大学の博士研究員である研究主執筆者のアルニマ・ロイ氏は、次のように述べています。
「現存する調査によると、ADHDは交通違反、スピード違反、免許停止、危険な運転行動に関連しています。」
ロイ氏はジャーナルのニュースリリースで、子供時代のADHDが成人期まで続くと危険運転の可能性が高まると述べました。
「私たちのグループや他のグループによる以前の研究では、運転行動の他に、ADHDが成人期まで持続していることが他の分野での能力を損なう可能性があることも示されています。」
とロイ氏は述べています。
「これらの分野には、仕事のパフォーマンス、学業成績、感情機能、薬物使用や正当的な判断などがあります。」
【以下のリンクより引用】
ADHD May Help Predict Adults' Car Crash Risk
Healthday