AIは前立腺癌の検出においては経験豊富な放射線科医と同様の機能
UCLAの研究者は、放射線科医が前立腺癌を診断する能力を向上させるのを助けるために新しい人工知能システムを開発しました。
『FocalNet』と呼ばれるこのシステムは、核磁気共鳴画像法(MRI)スキャンの評価を通して、疾患の攻撃性を識別し予測することを助けます。
そしてそれは経験豊富な放射線科医とほぼ同じレベルの精度で行うそうです。
試験では、FocalNetはMRIの読み取りにおいては80.5%の精度があり、対する10年以上の経験を持つ放射線科医では83.9%の精度でした。
放射線科医はMRIを使用して悪性前立腺腫瘍の悪性度を検出し評価を行います。
しかしながら、腫瘍が癌性であるか良性であるかを正確に決定する方法、および癌の悪性度を正確に推定する方法を習得するためには、
通常、何千症例もの評価練習が必要となります。
さらに、多くの病院では、MRIからがんを検出するために必要な、高度で専門的な訓練を実施するための資金がありません。
FocalNetは、100万を超える学習可能な変数を含むアルゴリズムを使用した人工神経ネットワークです。
これはUCLAの研究者によって開発されました。
研究チームは前立腺癌の417人の男性のMRIスキャンを分析することによってこのシステムを訓練しました。
それが一貫した方法で腫瘍を評価し分類することを学習し、実際の病理標本と結果を比較することができるように、
スキャンをシステムに取り入れました。
研究者らは、人工知能システムの結果を、10年以上の経験を持つUCLAの放射線科医による測定値と比較しました。
そして、この研究では、人工知能システムが時間を節約し、経験の浅い放射線科医に診断ガイダンスを提供する可能性があることを示唆しています。
この研究は、アメリカの電気・電子技術に関する学会であるIEEE(Institute
of Electrical and Electronics Engineers)のジャーナル、
『Transactions on Medical
Imaging』に掲載されています。
なおこの論文は、2019年4月に開催されたIEEE国際医療用画像シンポジウムで発表され、
最優秀論文賞に選ばれました。
【以下のウェブサイトより引用】