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COVID-19で集中治療室にいる患者は血栓のリスクが高い

2020年10月6日  -  入院中のCOVID-19患者は、危険な血栓を発症するリスクが高いと、新しい研究が示しています。

血栓の確率は、最も重症の患者で最も高くなります。 66件の研究の分析により、集中治療室(ICU)でのCOVID-19患者の23%が、深部静脈血栓症(DVT)として知られる下肢の血栓を発症したことがわかりました。

DVTの全体的な有病率は、ICUおよびICU以外の COVID-19の患者で14%、ICUにも入院もしなかった軽度から中等度の疾患リスクのある患者で8%でした。

「他の入院患者と比較すると、その数は驚くほど多いことがわかりました。」

と研究著者のチハン・アイ博士は述べました。

大きな懸念は、脚の血栓が壊れて肺に移動する可能性があることです。

これは、肺塞栓症(PE)として知られる命にかかわる疾患です。

肺塞栓症を発症したのは、ICUに入院していない患者ではほぼ4%でした。

また、オーストリアにあるウィーン医科大学の血液学部の准教授であるアイ博士は、

「集中治療室で治療を受けた患者では、PEのリスクが14%と非常に高いことがわかりました。」

と述べています。

アメリカ心臓協会(AHA)によると、DVTとPEはそれぞれ静脈血栓塞栓症(VTE)の一種であり、どちらも静脈から発生する血栓を指します。

AHAは、VTEについて、毎年30万人から60万人のアメリカ人に影響を与えると推定しています。それは、手術や、癌、入院、または長期的に寝たきりの状態などによって最も頻繁に引き起こされます。

COVID-19に関連するVTEリスクを調べるために、アイ博士と彼の同僚は、約28,000人のCOVID-19患者を含む66件の研究の結果を分析しました。

平均して、COVID-19患者は約63歳、10人に6人が男性であり、その約5分の1がICUに入院していました。

病院での治療を受けていないCOVID-19患者の血液凝固リスクを調べた研究はありませんでした。そのため、この調査結果は、そういった患者でのDVTやPEのリスクについては述べられていません。

「COVID-19の軽度の臨床経過をたどる患者では、血栓のリスクが低いようです。」

パンデミックの初期には、COVID-19の患者は、他の疾患と比較して血栓のリスクが高いように見えることが明らかになりました。

凝固を防ぐために、世界中の医師がCOVID-19患者への抗凝血剤の投与を強化したとアイ氏は述べています。

しかし、抗凝血剤は出血のリスクを高めるため、これは別の潜在的な問題を引き起こしました。

研究の著者は、彼らのレビューが臨床医に凝固リスクのプロファイリングのためのより多くの洞察を提供し、どの患者が本当に予防的な血栓治療が必要であるかについてのガイダンスを提供することを望んでいるとアイ博士は述べています。

COVID-19がそもそも凝固リスクを高める可能性がある理由については、アイ博士は、専門家は入手可能なデータに基づいてのみ推測が可能だと述べました。

「第一に、そのような患者での臨床経過は重症であることが多く、それ自体が血栓症(血液凝固)のリスクを高めています。」

と彼は述べました。

 「第二に、研究者らは、COVID-19が血液凝固系および血管と相互作用することを発見しました。これは、これらの患者のリスク増加を説明している可能性があります。」

グレッグ・フォナロウ博士は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校心筋症センターの所長です。

彼はその相互作用に関していくつか追加で詳細を提供しました。

「COVID-19を引き起こすウイルスSARS-CoV-2は、血管の内側を覆う細胞、内皮細胞に直接侵入することが示されています。」

と彼は述べました。

「内皮損傷は静脈血栓症につながる可能性があります。」

さらに、COVID-19の治療によりベッドで安静にしている期間が延びたり、静脈カテーテルを配置したりすると静脈血栓症のリスクが高まる可能性があるとフォナロウ博士述べています。

 

 

【以下のリンクより引用】

 

COVID-19 ICU Patients Have High Risk of Clots, Research Shows

Healthday