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COVID-19によるロックダウン期間中、別の致命的な呼吸器疾患が発生する可能性 がある

COVID-19は感染リスクが高いため、多くの国がオフィスや学校、ジム、その他の建物の閉鎖を余儀なくされました。
しかし、現在世界の一部の地域が再開に向けた準備を始めており、医療専門家は、数カ月間に渡ってロックダウンが行われたことで、その他の致命的な疾患が多くの地域に入り込む可能性があると警告しています。

長らく管理されていなかった建物は、レジオネラ症の温床となっている可能性があります。
この呼吸器疾患は重度の肺炎を引き起こし、すぐに治療しなければ致命的となる可能性があります。

レジオネラ症は、症状もCOVID-19のものと類似しています。
どちらの疾患も、発熱や乾いた咳、息切れ、筋肉痛を引き起こします。

しかし、レジオネラ症は感染者からうつることはありません。
この疾患は、レジオネラ・ニューモフィラ菌を含む水滴や水蒸気を吸入することで、人に感染します。

「レジオネラ症は人から人へと感染が拡大することはありませんが、シャワーヘッドや蛇口、冷却塔、空調システム、室内プール、銭湯、噴水などで空気中の水滴が汚染されることにより、集団感染を引き起こします。」と、マンチェスター大学の労働衛生及び労働保健学の准教授を務めるアン・クレイソン氏は述べています。

レジオネラ・ニューモフィラ菌は通常暖かい環境に生息し、配管の汚泥や堆積物を栄養とします。
建物内で長期間活動が行われないと、細菌が繁殖し、最終的には水系が汚染されます。

クレイソン氏は、COVID-19のパンデミックによる都市封鎖によって、レジオネラ症の集団感染リスクが大幅に増加したと語りました。
レジオネラ・ニューモフィラ菌は気温が高いとより活発化するため、夏の期間に各地域や経済の再開が計画されていることで、リスクが更に増加します。

クレイソン氏はConversationに投稿された記事の中で、次のように述べています。
「全ての給水系統にが汚染リスクにされされていますが、これは予測及び予防することが可能です。特に、活動の行われていない、または完全に閉鎖された建物はリスクが高いと言えるでしょう。」
「これは、建物や設備の使用が断続的になり、清掃が中断されることにより、水が淀む可能性が高まり、結果としてレジオネラ菌が発生するリスクが上昇するためです。」


<コロナウイルスのパンデミック期間中のレジオネラ症>

クレイソン氏によると、厳格な封鎖を行うために多数の建物を閉鎖した国では、レジオネラ症が突然蔓延する可能性が高いといいます。
これらの国には、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、オランダが含まれます。

彼女は、パンデミックが起こる以前も、上述の国ではレジオネラ症の発症件数が多く、既に問題に直面していたと付け加えています。
2017年、ヨーロッパの全症例の70%が、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、オランダで発症していました。

米国もまた、新たなレジオネラ症発生リスクにさらされています。
同国では、この疾患の発症数が過去20年間の記録よりも800%増加しています。

クレイソン氏によると、COVID-19の感染リスクが高い人は、レジオネラ症の感染リスクも同様に高くなるといいます。
どちらの疾患も、高齢者や男性、慢性肺疾患患者や、糖尿病等その他疾患を患う人が罹りやすい病気です。

以前50州全てでは数週間の封鎖後再開する計画が発表されていたため、クレイソン氏は、レジオネラ症のリスクを減らすため、政府機関および民間企業がオフィスや学校、工場、その他建物の水系を包括的に調査することが必要であると提案しています。

出典 2020年6月10日更新 Medical Daily『Another Deadly Respiratory Disease Potentially Came Out During COVID-19 Lockdowns』(2020年6月12日に利用)
https://www.medicaldaily.com/another-deadly-respiratory-disease-potentially-came-out-during-covid-19...