COVID-19のファイザーワクチン:どんな副反応が?
ファイザー/ビオンテックのCOVID-19ワクチンは、副反応がないか、副反応は軽度から中等度ですがワクチン接種後にかなり一般的に発生します。
ここでは、アレルギー反応に関する懸念や、妊娠や出産のリスクに関する誤った主張に対処します。
ファイザー/ビオンテックのCOVID-19ワクチンは、BNT162b2という名称で、欧州連合では 『Comirnaty』という商品名として知られています。
これは、米国のファイザー社とドイツのビオンテック社(BioNTech)という2つの製薬企業によって開発された2回投与用のmRNAワクチンです。
2020年12月、食品医薬品局(FDA)と世界保健機関(WHO)は、16歳以上の個人に緊急使用するためのワクチンを承認しました。
これが、いずれかの組織によって緊急使用許可を取得した最初のCOVID-19ワクチンになりました。
このワクチンは現在82カ国で承認されています。
このmRNAワクチンは、SARS-CoV-2ウイルスの表面に見られるスパイクタンパク質を作成するための一連の指示を体に提供することによって作用します。
体内にタンパク質抗原が存在すると、免疫系が抗体を産生するようになり、体がそのウイルス自体による将来の感染と戦う準備が整います。
ただし、ワクチンにはウイルスが含まれておらず、感染を引き起こすことはありません。
さらに、ワクチン中のmRNAは、一過性の分子であり、DNAが保存されている核に入らないため、細胞内のDNAを変化させる能力がありません。
mRNAワクチンは長年研究されてきましたが、病気に対する人間の使用がこれまで承認されたことはありません。
その結果、一般の人々には潜在的に未知である副反応についての懸念があります。
一般的な副反応
FDAのワクチンファクトシートT(vaccine fact sheetT)によると、ファイザー/ビオンテックのワクチンでの典型的な副反応は次のとおりです。
●倦怠感
●頭痛
●発熱
●悪寒
●筋肉や関節の痛み
●吐き気
●下痢
●リンパ節の腫れ
接種を受けた個人はまた、注射部位での腕の痛み、発赤、腫れなどの副反応を報告しています。
これらの副反応は、ワクチンが機能していることを示す兆候であることが多く、免疫系からの防御反応を誘発します。
2回のワクチンを接種した多くの人は、2回目の接種後に症状がより顕著になると報告しています。
ただし、ほとんどの場合、これらは軽度から中程度であり、数日継続するのみです。
アレルギー反応とアナフィラキシー
稀ではありますが、ワクチンの成分に対して軽度から重度のアレルギー反応が発生する場合があります。
重度の反応、またはアナフィラキシー症状は、ワクチンのファクトシートに次のように記載されています。
●呼吸困難
●顔や喉の腫れ
●心拍数が速い
●発疹
●めまい
疾病管理予防センター(CDC)は、アナフィラキシーは非常に稀であると述べています。
これは、米国で予防接種を受けた人で報告されたのは約0.001%です。
アレルギー反応に関して特に懸念されるmRNAワクチンに含まれる成分は、ポリエチレングリコール(PEG)と呼ばれる化学物質です。
PEGは、便秘の治療に使用される下剤によく見られます。
ワクチンでは、PEGはmRNA分子をコーティングし、細胞への侵入をサポートするように機能します。
PEGは以前のワクチンの成分には含まれていないことが多いため、そのアレルギーに関する情報は限られています。
mRNAワクチンでのPEG、または他の成分に対する重度または即時アレルギーの病歴がある人は、このタイプのCOVID-19ワクチンを接種しないことが推奨されます。
ファイザー/ビオンテックのワクチンによるPEG関連のアナフィラキシーを経験した1人の患者での分析は、PEGを含む製品に対するアナフィラキシーを含むアレルギー反応が広域であったことを示しました。
妊娠と出産の懸念
スパイクタンパク質の遺伝情報は哺乳類の胎盤に見られるタンパク質である『シンシチン-1』の遺伝情報と類似しているとインターネット上で伝わり、ワクチンの生産への影響に関する懸念が浮上しました。
この情報源は、インターネット上から削除されましたが、SARS-CoV-2ウイルスのスパイクタンパク質を標的とするワクチンに反応して、体が産生する抗体もシンシチン-1を標的とし不妊症を引き起こす可能性があると主張していました。
科学者たちは、この主張が不正確であることを示しました。
まず、免疫学者はこれら2つのタンパク質の遺伝情報の間に有意な類似性を示さず、一方で、COVID-19患者の血漿はシンシチン-1とは反応しませんでした。
第二に、この主張が真実である場合、それは天然のSARS-CoV-2感染がより高い流産率を引き起こす可能性が高いことを意味します。
これは、COVID-19の影響を調べた研究では見られず、この病気であった女性の研究参加者では、早期流産のリスクが高いことを示しませんでした。
さらに、ワクチンの臨床試験には、試験中に妊娠したワクチン接種者の11人の女性参加者が含まれていましたが、対照群での12人の女性参加者も同様でした。
この主張に関する長期的な証拠はまだありませんが、動物実験では、ワクチンによる不妊といった証拠もまだありません。
ファイザーとビオンテックはまた、妊娠中の人とその乳児におけるワクチンの効果を観察するために、妊娠中の人を対象に臨床試験を実施しています。
ワクチンを接種する必要はあるのか?
規制当局は、COVID-19ワクチンの安全性に注意を払っています。
これまで、ファイザー/ビオンテック製ワクチンの配布を一時停止する必要があるようなリスクとなる兆候はありません。
さらに、ワクチン接種後に軽度または中等度の副反応を経験する人もいますが、これらは通常、数日後にはなくなるということを覚えておいてください。
CDCは、ワクチン成分に対するアレルギーやそれに関連した禁忌症がない人は、病気の重症化や死亡を防ぎ、COVID-19に感染する可能性を減らすためにワクチンの接種を推奨しています。
【以下のリンクより引用】
Pfizer vaccine for COVID-19: What are the side effects?
Medical News Today