電話: (050) 5806 4417

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / COVID-19流行中、インフルエンザシーズンに向けて備える方法

COVID-19流行中、インフルエンザシーズンに向けて備える方法

夏が終わりを迎え、コロナウイルスのパンデミックがいまだ続くなか、もう1つの感染症であるインフルエンザのピークシーズンが迫っています。

CDCの推定によると、昨年のインフルエンザのシーズン中、3900万人以上が、鼻、喉、肺を攻撃するウイルス感染症であるインフルエンザを発症しています。

このため今最も大きな問題は、COVID-19とインフルエンザが混在する今年の秋冬はどんなことになるのか、ということです。

まだ正確にはわからない、と感染症専門医のクリスティン・エングルンド医師は言います。
しかし、自分自身や身近な人を守るためにできる簡単な対策がいくつかあります。
この対策は、今年のインフルエンザシーズンに病院が病人であふれ、医療崩壊が起こることを防ぐことにも役立ちます。


<インフルエンザシーズンは、どのようになると予想されるか>

米国では、インフルエンザのシーズンは早くて10月から始まることがありますが、1月や2月まではピークを迎えないことがあります。

エングルンド医師は、南半球でのパターンを調べることで、インフルエンザシーズンの規模を確かめられることがあると述べています。
幸いなことに、これまでのところ、南アフリカとオーストラリアの両方から、通常のインフルエンザシーズンよりも規模が小さいことが報告されています。
インフルエンザウイルスとコロナウイルスは、同様の方法で感染します。
ですので、コロナウイルスを封じ込めるためにマスクを着用したり、物理的な距離を空けるなどの行動を取っていることで、インフルエンザの蔓延が抑制されている可能性があります。

とはいえ、米国で、これらの国と同じ種類のインフルエンザ活動が起こるとは限らないと、エングルンド医師は言います。
確実なことは、その時が来ないことにはわかりません。


<自分を守る方法>

インフルエンザとCOVID-19は、いずれも深刻な病気に繋がる可能性があります。
インフルエンザシーズンに備えるためにできることは、次のとおりです。

1.    インフルエンザの予防接種を受ける
インフルエンザのワクチンは、インフルエンザによる疾患リスクを全体的に減らし、感染した場合も重症化する可能性を低下させるという研究結果が出ています。
 「COVID-19のワクチンはまだないので、予防効果がはっきりとしているものからまずは身を守りましょう。」と、エングルンド医師は言います。
「インフルエンザワクチンを受けることで、自身を守るだけでなく、身近な人を守ることにもつながります。」
CDCは、生後6か月以上のすべての人がワクチン接種を受けることを推奨しています。
 「今年は、9月と10月にインフルエンザワクチンを接種することをお勧めします。これにより、インフルエンザシーズン初期に向けて備えることができます。」とエングルンド医師は述べています。

2.      安全対策に注意する
COVID-19と同様、インフルエンザウイルスは、感染者の鼻や口から発せられる飛沫を通して広がります。
したがって、公共の場でマスクを着用し、他人から6フィート(約1.8メートル)離れ、頻繁に手洗いを行うなどの、COVID-19拡大を防ぐために行う行動の多くは、インフルエンザウイルスに感染する可能性も減らすことができます。

3.    病気になった場合の対処方法を知る
インフルエンザとCOVID-19は、発熱、咳、息切れ、筋肉痛など、多くの症状が重複しています。
これらの症状が現れた場合は、医師に連絡してください。
医師が次にすべきことや、インフルエンザもしくはCOVID-19検査を受けるべきかどうかを判断します。

4.    薬箱を補充する
軽度のインフルエンザやCOVID-19を発症した場合、他人に感染させないように、体調が良くなるまで自宅で待機することが推奨されます。
エングルンド医師は、このような事態に備え、いくつかのものを手元に置いておくことを提案しています。
これは、アセトアミノフェン(タイレノール)のような解熱剤、筋肉痛のためのイブプロフェン、咳止めシロップ、体温計です。
疾患が重症化するリスクを高める基礎疾患がある人は、自宅に血中酸素濃度を測定するパルスオキシメータを置いておくとよいでしょう。


冬は、RSウイルス(一般に子供に感染する)やノロウイルス(お腹の風邪)といったその他伝染性ウイルス性疾患の最盛期でもあります。
COVID-19とインフルエンザの蔓延を抑制するための推奨事項の多くは、これらのウイルス抑制にも役立ちます。
冬の間は、頻繁に手を洗ったり、頻繁に触れる部分を消毒したり、咳のエチケットを守ったり、体調が悪い時は自宅で待機することは、良い習慣です。

しかし、今年はCOVID-19の脅威が追加で加わるため、これらの対策を取ることは非常に重要です。
「これらすべての予防策を実践することに慣れる必要があるでしょう。」と、エングルンド医師は言います。
「映画館にでかけ、子供を安全に学校に戻すなど、通常の生活に戻りたい場合は、全ての予防策を実行し、これらは自分自身のためでなく、周囲の人のためでもあることを理解する必要があります。」

出典 2020年8月31日更新 Health essentials『How to Prepare for Flu Season in the Time of COVID-19』 (2020年9月1日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/how-to-prepare-for-flu-season-in-the-time-of-covid-19/