COVIDウイルスの潜伏期間は、新しい亜種の出現ごとに短くなっている

2022 年 8 月 23 日(ヘルスディニュース) - COVID-19 に感染した場合、感染から症状の発症までの時間 (潜伏期間) は、パンデミックが始まった当初よりも大幅に短くなっていると新しい研究が示しています。

142件の異なる研究のデータを調べた中国の研究者は、2019年後半に武漢で出現したアルファ株に感染した人々が平均5日間の潜伏期間であったことを発見しました。

オミクロン株が出現するまで潜伏期間は平均で 3.5 日未満に短縮されたと研究者は報告しています。

研究チームは、COVID-19の陽性反応を示した人々にとって、さまざまな変異体の潜伏期間を特定することは、隔離期間を決定する上で重要な要素であるため、調査結果は現実的に重要だと説明しました。

この新しい研究は、北京にある北京大学公衆衛生学部の疫学および生物統計学科の ミン・リウ氏が主導しました。

研究者は、パンデミック中に実施された無数の研究からの潜伏期間に関するデータを調べました。
この調査には合計8,100 人を超える COVID-19 患者が含まれていました。

「この研究の結果は、SARS-CoV-2 が COVID-19 のパンデミックを通じて継続的に進化し、変異したことを示唆しています。」
とリウ氏のグループは述べています。
ウイルスは、人々の間で感染する能力、重症度、潜伏期間の点で絶えず変化しています。

潜伏期間に焦点を当てた研究者は、初期の COVID ウイルスアルファ株が症状の発症前に平均 5 日間潜伏していることを発見しました。

2020 年5 月にベータ株が出現した際、その潜伏期間は約 4.5 日に短縮されていました。

2021 年には、より伝染性の高い デルタ株が出現しました。
そしてその潜伏期間はさらに短く、平均で約 4.4 日でした。

しかし、オミクロン株の出現により、潜伏期間は大幅に短縮されました。
中国のチームによると、平均でわずか 3.4 日です。

彼らは、COVID-19 がそのアルファ株で最初に出現したとき、その 5 日間の潜伏期間は、他の一般的なウイルス性疾患で見られるものよりもはるかに長かったことに注目しました。

たとえば、コロナウイルスによる風邪の潜伏期間は約 3.2 日です。
インフルエンザの潜伏期間は 2 日弱で、風邪の最も一般的な原因とされるライノウイルスの潜伏期間は約 1 日半です。

リウ氏らは、彼らの研究の数字は平均にすぎず、COVID-19患者の潜伏期間は依然として大きく異なる可能性があることを強調しました。
「この研究では、報告された最短の平均潜伏期間は 1.8 日で、最長の潜伏期間は 18.87 日でした。」

COVID-19 の平均潜伏期間の短縮は、自己隔離の推奨期間に影響を与える可能性があります。

「現在、世界中のいくつかの国では、濃厚接触者は14日間隔離する必要があります。」
とリウ氏のグループは述べました。
「しかし、新しい亜種の潜伏期間が短縮されているため、隔離期間を適切に調整して、医療システムへの圧力を軽減される可能性があります。」

【以下のリンクより引用】
COVID Virus’ Incubation Time Gets Shorter With Each New Variant

Healthday
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