CPAP（シーパップ）療法が困難ならば手術が役立つかもしれない

2020年9月8日　-　持続陽圧呼吸（CPAP）は睡眠時無呼吸の主な治療方法ですが、多くの人々は毎晩それを使用するのに苦労しています。

この新しい研究は、CPAPの装着に耐えられない人のために、外科技術の組み合わせが緩和をもたらすかもしれないことを発見します。

この「マルチレベル治療」には、扁桃腺の除去、口蓋（口の屋根の部分）の再配置、および高周波を使用した舌のサイズのわずかな縮小が含まれます。

これらの手順を組み合わせると、気道が開かれ、呼吸障害が軽減されると研究者らは述べています。

この研究では、マルチレベルの手術法により、睡眠中に人々が呼吸を停止した回数（無呼吸イベント）が減少し、日中の眠気が改善されることがわかりました。

人々はまた、治療後の生活の質の向上を報告しました。

「閉塞性睡眠時無呼吸は一般的であり、多くの人々はCPAPマスクのような主な治療法を使用することができません。専門医がかかわる場合、手術は有効な選択肢であり、結果を改善することができます。」

と研究の主執筆者であるスチュアート・マッケイ博士は述べました。

彼はオーストラリアのウロンゴン大学で耳鼻咽喉科、頭頸部外科の名誉臨床教授を務めています。

研究者たちは、世界中では約10億人が睡眠時無呼吸に苦しんでいると述べました。

睡眠中に気道が閉塞し、その結果、一晩中、短時間のうちに何度も呼吸が停止します。

睡眠時無呼吸の人では、日中の眠気、自動車事故、心臓病や脳卒中のリスクが高くなります。

CPAPは、睡眠中に気道を開いた状態を保つのには優れていますが、マスクや長いチューブなどを使用するため、この治療に慣れるのが難しい場合があります。

研究の著者らは、睡眠時無呼吸の人でCPAPを試しているのは約半分だけだと言います。

新しい研究で、研究者らはオーストラリアの6つの臨床センターから平均40代の102人の過体重または肥満の睡眠時無呼吸患者を募集しました。

この研究の目標は、中程度または重度の閉塞性睡眠時無呼吸症で、CPAP装置の装着に耐えられない、または装着できない成人に手術が役立つかどうかを確認することでした。

ボランティアの半数はランダムに睡眠時無呼吸手術を受けるように割り当てられ、残りの51人は治療を続けました。

医学的管理では、減量を奨励し、飲酒量を減らし、睡眠時の姿勢を変え、鼻づまりの治療を行いました。

マッケイ博士は、マルチレベルの外科的手法は世界の多くの地域で広く利用可能であると述べました。

この研究の患者に対しては、経験が豊富な7人の外科医が手術を行いました。

外科手術の6か月後、外科手術グループのボランティアは、夜間の無呼吸症状の回数を約27％減少させました。一方で、外科手術を受けずに治療を受けている人ではわずか10％の減少でした。

外科グループの人々はまた、いびきのレベルと日中の眠気に大きな改善があり、生活の質が向上しました。

しかし、他の外科手術と同様に、リスクがあります。

「痛みと出血の主なリスクは、手術後2週間に限定されます。出血は患者25人に約1人に発生しますが、味覚障害、喉に刺さるような感覚、嚥下障害に関連する長期的なリスクは非常にまれですが、一部では一時的に発生します。」

と、マッケイ博士は述べました。

スティーブン・ファインシルバー博士は、ニューヨーク市のレノックスヒル病院睡眠医学センターの所長です。

「睡眠時無呼吸は、糖尿病と同じくらい普通で、非常に一般的な疾患であり、糖尿病と同様に、脳卒中や心臓病などの心血管疾患のリスクの増加に関連しています。」

「CPAPは確かに機能しますが使い方が困難です。」

と彼は付け加えました。

ファインシルバー博士は、永久的に治癒できる手術が治療の目標であると長い間述べています。

「この研究は、熟練した外科医によって標準化された方法で行われる比較的小さな手術が、「医学的治療」（本質的には治療ではない）と比較して、睡眠時無呼吸を大幅に改善できることを示しています。」

と彼は述べました。

しかし、彼は、改善が報告されたとしても、彼らの夜間の呼吸は正常な範囲には戻っていなかったと述べました。

「これは確かに大きな改善ですが、結果（心血管リスクなど）が大幅に影響を受けるかどうかは依然として不明です。」

とファインシルバー博士は述べました。

また、彼は、このマルチレベルの手術は、選択されたグループでの患者にとっての選択肢にすぎないかもしれないことも示唆しました。

この報告は、9月4日、『Journal of the American Medical Association』誌のオンラインで公開されました。

【以下のリンクより引用】

Struggling With CPAP for Sleep Apnea? Surgery May Help

Healthday