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JapanRx / C型肝炎に感染した胸部臓器は安全に移植できる

C型肝炎に感染した胸部臓器は安全に移植できる

C型肝炎に感染した胸部臓器は安全に移植することができるのかどうかの研究において、
ブリガムアンドウィメンズ病院の感染症専門家ならびに移植医や外科医は、心臓や肺を必要としている人への臓器移植において、
C型肝炎に感染した臓器提供者からC型肝炎の伝播を阻止できることを発見しました。

『DONATE HCV』治験チームは、C型肝炎に感染した胸部臓器を安全に移植することができ、病気の徴候は検出されておらず、
予防的に投与された抗ウイルス薬の短期投与による治療のみで良好な結果が得られていると報告しました。

New England Journal of Medicine誌に掲載された論文では、研究チームは臓器移植手術から数時間以内に開始される4週間の抗ウイルス治療レジメンが
すべての患者において、C型肝炎ウイルス(HCV)感染を防ぎ、そして、そうするこで適格な心臓と肺のドナー臓器の確保を拡大できると説明しています。

「HCV治療と6ヶ月の移植片生存に関しては100%の成功率でした。」
と、ブリガム病院の感染症部門に所属する著者のアン・ウーリー博士は述べました。

「直接作用型抗ウイルス薬はC型肝炎治療の分野に革命をもたらし、C型肝炎陽性ドナーからの臓器を移植する機会も生み出しました。
C型肝炎陽性ドナーからの移植は以前から行われていました。 これはHCV胸部臓器移植のための今日までの最大の臨床試験であり、
この短縮された治療レジメンは移植後数時間以内に開始することで、レシピエントにC型肝炎が定着するのを防ぎ、
患者さんに優れた結果をもたらすことができます。」

論文には、2018年2月までに研究に登録した35人の患者に関するデータが掲載されています。
これらの35人の患者はそれぞれ、移植手術から6カ月以上経っても全員の移植臓器にC型肝炎ウイルス量が検知できないと言った
試験の主要評価項目を満たしました。

移植手術この研究の結果においての成功を受け、患者の登録は続けられ、そして研究チームは現在までに合計69人の新たな参加者を登録しました。

研究チームは、HCVウイルス量陽性ドナーから臓器を投与されたほぼすべての患者が移植直後にはHCVウイルスの証拠を持っていることを発見しました。
しかしながら、移植プロセスの一部として、患者が高用量の誘導免疫抑制薬を予防的に服用していたという事実にもかかわらず、
非常に早い先制治療はHCVが感染を確立するのを妨げました。

すべてのレシピエントは約2週間でウイルスを除去し、その後C型肝炎ウイルス量は検出されないままでした。
「この治療がC型肝炎の伝播を予防しただけでなく、臓器を移植された患者の転帰を悪化させないことを確認することが、
我々にとっては非常に重要でした。」
と共著者であるスティーブ・シン博士は述べています。

「我々のこれまでの短期間の所見では、C型肝炎陽性ドナーの胸部臓器を移植した患者でも、同じ期間にC型肝炎以外が陽性だった
ドナーの胸部臓器が提供された患者と同様に、移植生存率が優れていることが示されました。」

米国における臓器移植の数は過去5年間で増加していますが、肺移植または心臓移植を待っている間に毎年約1,000人の患者が死亡すると推定されています。
薬物中毒による死亡は移植に利用可能な臓器の増加をもたらしていますが、臓器提供者のC型肝炎ウイルス感染は、
予防がなければ医学的に適切な臓器が移植に不適格であると見なされる主な理由となります。

C型肝炎に感染した患者の治療には、ソフォスブビル/ベルパタスビルなどの直接作用型抗ウイルス薬が使用されます。
C型肝炎に慢性的に感染している人々の標準治療は、使用される治療法によって異なりますが、通常は8週間〜12週間です。

他の研究は、移植後早期に腎臓および肝臓移植患者をこれらの薬物で治療することが実行可能であることを発見し、
そしてそのような治療は心臓および肺移植レシピエントを治療するために使用され始めています。 ウーリー博士らは、より短期間の治療ではるかに大規模な患者集団を治療することに着手し、長期にわたる転帰に関するデータを収集しました。
そしてより短期間の抗ウイルス治療が患者にとって移植を成功させる結果につながることの重要性を指摘しました。

ブリガム病院の感染症科臨床研究部長であるリンジー・バーデン医師は、
「HCV感染は適切な臓器の提供が拒否される長年の理由となっています。」 と述べています。

「データが示しているのは、伝染が起こるということですが、4週間という短い抗ウイルス療法による治療が急速なHCVの解消につながりました。
これらのデータは、予防的治療が伝染を止める方法を示しています。」
研究チームは安全性の結果も分析し、C型肝炎に起因する有害事象はないことを見出しました。
研究者らは、肺移植患者においては急性細胞性拒絶反応で数値的な増加を報告しましたが、この傾向は統計的に有意ではありませんでした。

「本研究は、現在のドナー集団では比較的、一般的であるにもかかわらず現在まで利用されていない、移植のためのC型肝炎陽性ドナーに
由来した胸部臓器の利用を探求するというユニークなものでした。」
と、共著者のヒラリー・ゴールドバーグ博士は述べています。
「私はこれまでの結果と、この研究によって、他の方法では治療できない可能性がある多くのレシピエントに移植を成功させることができる
可能性が広がることを非常に期待しています。」

【以下のウェブサイトより引用】 
https://www.news-medical.net/news/20190404/Hepatitis-C-infected-thoracic-organs-can-be-safely-transp...