DPP-4阻害薬シタグリプチン 重度腎機能障害患者への禁忌解除
ミクスOnlineより抜粋
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MSDと小野薬品は8月2日、2型糖尿病の治療に用いるDPP-4阻害薬シタグリプチン(一般名)について、「血液透析または腹膜透析を要する患者を含む重度腎機能障害のある患者」への投与禁忌が解除されたと発表した。慎重投与扱いとなり、用法・用量は1日1回12.5mg(最大25mg)となった。12.5mg錠は現在承認申請中(12年8月申請)であるため、医療現場では当面25mg錠(割線あり)の半錠で対応することになる。
シタグリプチンについては、MSDはジャヌビア錠、小野はグラクティブ錠の名称でそれぞれ09年12月から販売している。
重度腎機能障害は、クレアチニンクリアランス30mL/分未満、または血清クレアチニン値が男性2.5mg/dL超および女性2.0mg/dL超に該当する場合を指すが、治験ではこれまで禁忌扱いにされていた患者群への国内検討症例がなく、12.5mg錠もなかったため、投与禁忌となっていた。
しかし、両社は、12.5mg錠の申請、中等度の腎機能障害患者の市販後調査や重度を含む患者の海外臨床試験など国内外市販後データが蓄積したことから禁忌解除を厚労省に申し入れし、7月25日の薬食審医薬品等安全対策部会安全対策調査会で禁忌を解除することが決まっていた。
なお、日本には7成分のDPP-4阻害薬があるが、他の6成分は以前から重度腎機能障害患者への投与が可能だった。
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/44752/Default.aspx