FDA、ジャディアンスの心臓血管死リスク低減効果を承認
リリー&ベーリンガーインゲルハイム社にとっては大きな恩恵となっていますが、米国の規制当局は、糖尿病薬ジャーディアンスの薬効範囲を、2型糖尿病および心臓血管疾患による心臓血管死患者のリスクと循環器疾患を低減することを含むことまで拡大しました。
疾病管理予防センターによると、心血管疾患による死亡率は、糖尿病の成人では70%高く、糖尿病患者では早期の心血管死による死亡率が低下しています。
2014年にジャディアンス(エンパグリフロジン)を初めて承認したときに代理店による7,000人以上の患者を対象とした市販後調査では、心血管疾患のリスクの高い2型糖尿病患者の標準治療に追加されたときに、心血管死のリスクを38%減少させることが確認されました。
1日1回の錠剤での服用で心臓発作以外の心臓発作や脳卒中の死亡リスクを14%減少させましたが、全死亡率では32%低下し、心不全による入院も35%減少しました。
「心血管疾患は、2型糖尿病の成人における主要な死因です。」と、FDA医薬品評価研究センターの代謝および内分泌学部門のディレクターであるジーン・マルク・グーテア氏は述べました。
「2型糖尿病の成人にとって重要な進歩は、心臓血管死のリスクを軽減することによって、そういった人々寿命をより長くするのに役立つ可能性のある抗糖尿病治療薬が存在するということです。」
ジャディアンスは、Johnson&Johnson社のインボカーナ(カナグリフロジン)とアストラゼネガ社の フォシーガ(ダバグロフロジン)を含む、ナトリウムグルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬クラスの医薬品に属しています。
ベーリンガー社は、今年初め、ジャディアンスが心不全患者にも利益をもたらすことができるかどうかを探ると発表しました。
今後、2型糖尿病患者と2人の糖尿病患者の両方を対象とする2件の試験が予定されています。
(記事元)http://www.pharmatimes.com/news/fda_allows_cardiovascular_death_reduction_claim_for_jardiance_1180002