MRI検査はデンスブレストの女性にメリットがあるのか
2019年11月27日(HealthDay News)- 保健の専門家は、デンスブレストを持つ女性が、そうでない女性と比べマンモグラフィー検査があまり役に立たないことを知っています。
しかし、マンモグラフィ検査では発見できなかったがんをMRI検査で発見できるかどうかは明らかになっていません。
現在、オランダの研究者による新しい研究では、マンモグラフィ検査の予約待ちの間にMRI検査が使用された場合、女性の半数は中間期がんと診断される可能性が高いことがわかりました。それはマンモグラフィ検査の間に発生する癌です。
ただし、MRI検査では、マンモグラフィーと比較して、偽陽性の結果が出る割合も高くなりました。
「MRI検査はより高価であり、造影剤を体内に注入する必要があるため、利益と有害性を慎重に比較検討する必要があります。MRIは、後に乳癌ではないことが判明してもそれを“異常”として検出します。」
と、研究の主著者であるカーラ・ファン・ギルス博士は説明しました。
彼女は、オランダにあるユトレヒト大学医療センターの癌の臨床疫学科の教授です。
「また、MRIは健康上の問題を引き起こさないほど非常にゆっくりと成長する乳癌を検出する可能性があるため、不必要に治療されます。」とファン・ギルス博士は付け加えました。
リチャード・ウェンダー博士は、米国癌学会の癌管理部門の最高責任者です。
彼は、女性の10%から20%がデンスブレストであると述べました。
彼は、マンモグラフィ検査はデンスブレストの女性ではうまく乳癌を発見できないことが知られていると述べました。
「これは、何百万人もの女性が直面する困難な難問に対処する非常によく行われた研究です。」とウェンダー博士は述べています。
「乳腺密度の最も高いカテゴリーの女性は2つの問題に直面することを覚えておくことが非常に重要です。その問題とは、乳がんを発症する可能性が高く、そしてマンモグラフィ検査で見逃される可能性が高いということです。」
とウェンダー博士は述べました。
この研究は、オランダに住む40,000人以上の女性を含む多施設無作為化対照試験でした。
女性は50歳〜75歳でした。
すべての女性がデンスブレストを持っていました。全員が通常のマンモグラフィ検査を受けました。
8,000人強の人がマンモグラフィ検査の間にMRI検査へも招待されました。
研究者は、マンモグラフィのみのグループの1,000人あたり5人と比較して、MRIグループの中間期がん検出率は1,000人あたり2.5人であることを発見しました。
MRIの偽陽性率は、スクリーニング1,000人あたり約80人でした。
ヴァン・ギルス博士は、以前のオランダの研究では、マンモグラフィ検査での偽陽性率がスクリーニング1,000件あたり24件であったと述べました。
この研究は「MRIの補足検査のエビデンスに向けた最初の重要なステップですが、まだ、調査が必要なことと、慎重にバランスをとる必要がある利益と有害性があります。」
とヴァン・ギルス博士は述べました。
彼女は、研究者が数学的モデリングを使用して、MRI検査の長期的な利点を予測するのに役立つ研究を行っていると付け加えました。
ウェンダー博士は、MRI検査がより一般的になる前に回答すべき質問があることには同意しました。
「これですぐに実践が変わるということはありません。MRIは広く利用することができません。保険適用外であり、また高価です。確かに標準的なケアや主要なガイドラインに含まれていません。しかし、この研究では方向性が見えています。それは私たちが従うべき道なのです。」
と彼は述べました。
この研究結果は、11月28日のNew England Journal of Medicine誌に掲載されています。
【以下のリンクより引用】
Does MRI Screening Benefit Women With Extremely Dense Breasts?
Health Day