電話: (050) 5806 4417

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / WHOのブリーフィング:インフルエンザ、COVIDクラスター、飛行機での移動について

WHOのブリーフィング:インフルエンザ、COVIDクラスター、飛行機での移動について

  • 世界保健機関は6月15日にメディアブリーフィングを開催し、COVID-19コロナウイルスのパンデミックに関する最新情報を公表しました。

  • テドロス・アダノムテドロス・ゲブレイェソス氏は、その他の公衆衛生問題、特にインフルエンザに関する長期的なリスクについて警告しました。

  • 北京では新たなクラスターの発生が報告され、国際的な移動に関する詳細が近日中に発表されます。

世界保健機関(WHO)のメディアブリーフィングは6月15日、事務局長であるテドロス・アダノム・ゲブレイェソス氏による警告から始まりました。

「世界中がCOVID-19パンデミックへの対応に追われているとはいえ、インフルエンザを含むその他の重大な公衆衛生問題を見逃してはいけません。」と、同氏は注意を呼びかけました。

1952年以来実施されてきた世界規模の健康監視および対応システムは、現在Covid危機のため、大きな課題に直面しています。

テドロス氏は、「COVID-19パンデミックにより、インフルエンザに関する情報とウイルスの共有が急激に減少したため、多くの国でこの監視が一時停止、または減少している」と説明ました。

こうした混乱により、パンデミックを起こす可能性のある新たなウイルスの発見や、新型インフルエンザワクチンを開発する能力が失われる等の、多大な影響が生じる恐れがあります。

WHOのグローバルインフルエンザプログラムの責任者である張 文青氏は、監視とモニタリングを続けるため、各国が既存のシステムを最適化することが重要だと述べています。

「南半球では既にインフルエンザシーズンが始まっている」と、テドロスは付け加えました。
「もたもたしている時間はありません。」


<北京のクラスター>

WHOは、北京での新たな感染クラスター発生を受け、中国当局に支援を提供しています。
この都市で最後に新規症例が報告されたのは50日以上前のことでありましたが、現在では100件以上の新規症例が確認されています。

「これまで50日間以上重大な地域感染を起こしていなかったため、このようなクラスターは懸念材料となります。」と、WHOで緊急事態プログラムのエグゼクティブディレクターを務めるマイケル・ライアン氏は説明しています。

北京やその他の場所で発生したどのようなクラスターであっても、発生原因を理解することが不可欠であると、WHOのCOVID-19テクニカルリードであるマリア・ヴァン・ケルコーヴ氏は述べました。

「何が起こっているかに関するモデルを作成することは重要ですが、疾患クラスターを注意深く、体系的に、徹底的に調査しすることで、今本当に起こっていることを知ることができるようになります。」と、ライアン氏は付け加えました。


<飛行機での移動>

ブリーフィングを開催したチームは、飛行機での移動と最新のアドバイスについても尋ねられました。
ライアン氏は、今後数日のうちに海外旅行の詳細が明らかになると説明しました。
しかし彼は、WHOは現在、国際民間航空局及び国際航空旅行協会と密接な協力を行っていると付け加えました。

「旅行者が自身の健康を守るためにできること、そして、当局が各空港や飛行機の中で感染リスクを減少させるためにできることが重要な問題です。」と彼は述べました。

旅行から帰った人の追跡調査を行うことも不可欠だと、彼は言います。
「100%安全ということはあり得ないため、ウイルスに曝された可能性がある人には追跡調査を行える体制でいることが必要です。これにより感染の連鎖を追跡し、破壊することができます。」

出典 2020年6月16日更新 World Economic Forum『Influenza, COVID clusters and air travel: WHO briefing』(2020年6月17日に利用)
https://www.weforum.org/agenda/2020/06/influenza-covid-clusters-and-air-travel-who-briefing/