WIC(特別補助栄養プログラム)の変更はママと赤ちゃんの健康を改善
2019年7月3日(HealthDay News) - 貧困層向けの米国連邦栄養プログラムの大幅な変更により、女性とその赤ちゃんの両方がより健康的になったとの
新たな調査結果が出ています。
WICとして知られている、女性、幼児および子供のための特別補助栄養プログラムは1970年代から存在しています。
2009年の変更により、以前より多くの果物や野菜が追加されたことで出産時の合併症を減らすのに役立ったことを研究者らは報告しています。
「WICのようなプログラムの改善にもかかわらず、私たちの国は、依然として富裕層と貧困層との間で大きな健康格差があります。」
と、アメリカ・サンフランシスコにあるカリフォルニア大学の家庭および地域医療科の助教授である、リタ・ハマド博士は述べています。
彼女は、2009年の改訂を「控えめな改定」と説明し、「まだ改善の余地がある」と述べました。
「私たちの社会は家族と子供たちを大切にしています。だからこそ、これは人々が後押しできる政策なのです。」
この研究のために、研究者は、WICの改定がカリフォルニア州で2007年から2012年の間に生まれた200万人以上の赤ちゃんと母親に
どのような影響を与えたのかを調査しました。
彼らは、これらの赤ちゃんを、母親がWICを受けていない女性から生まれた赤ちゃんと比較しました。
WICの変更には、フルーツジュースだけではなく、新鮮な果物や野菜を買うための月額10ドルの食料手当が含まれていました。
パンと牛乳を買うためにそれらの手当を使っている研究参加者は、全粒穀物パンと低脂肪乳の品種を選ぶように要求されました。
2009年の変更後、WICの妊婦は子癇前症や、危険なほどの高血圧を発症することは少なかったようです。
彼らはまた、推奨通りに体重を増やしていたようですが、一部の女性は本来の体重増加量に満たなかったようです。
妊娠糖尿病や早産には変化は見られなかったと研究者らは述べています。
赤ちゃんにとってのメリットはそれほど大きくはありませんでしたが、それでも良好であり、早産で生まれる子供が少なかったようです。
彼らはまた、通常の身長と体重を満たしていたようです。
「私たちは、WIC食品パッケージの栄養素含有量が比較的緩やかに改善されていても、ハイリスクのママや赤ちゃん達にはこれらの改善が見られました。」
超低出生体重児の数、入院期間、出生後1年目の入院に変化は見られませんでした。
この研究は、低所得の女性に対する母親としての健康への影響と、社会福祉プログラムを削減しようと相反して推進している事実に
新たな注目が集まっています。
研究者たちは、この研究結果がWICが何百万という女性と新生児にメリットをもたらしていることを示しました。
「これは、一度に何百万もの人々に影響を与える可能性のある社会政策手段があることを示しています。」
とハマド博士は述べています。
この報告書はオンラインジャーナルJAMA Pediatricsに7月1日に掲載されました。
【以下のウェブサイトより引用】