2型糖尿病薬フォシーガとメトホルミンの併用療法
研究者により、2型糖尿病の治療薬、フォシーガとメトホルミンの併用療法の利点が調査されています。
フォシーガ(ダパグリフロジン)とメトホルミンXR(徐放性錠)の併用治療が、血糖値、血圧を下げ、2型糖尿病患者の体重の減少につながることが研究により報告されています。
フォシーガは、SGLT2阻害剤で血糖値の低下を助けます。一方メトホルミンは、糖尿病患者が作り出すインスリンに対する反応を良くすることに役立ちます。
独立行政法人臨床エクセレンスは、イングランドとウェールズにおいて、スルホニル尿素の摂取に耐えられない、成人患者での、メトホルミンとフォシーガの併用を承認しました。
イギリスでは、2型糖尿病の成人患者がメトホルミンを服用中であり、なおかつ自身のHbA1c値が、58mmol/mol(7.5%)を上回る場合、ダパグリフロジン、または別のSGLT2阻害剤を服用することができます。
この新しいレビューにおいて、ウィスコンシン大学マディソン校の研究者は、2型糖尿病の患者についての14件の研究を評価しました。
このうち、6件の研究では、メトホルミンXRとの組み合わせ、1件は、ダパグリフロジンの単独療法、また、4件は、その他の抗糖尿病治療に対するダパグリフロジンの効果を検証しました。
ダパグリフロジンとメトホルミンの併用療法は、 HbA1c値、体重減少および 収縮期血圧において、いずれかの薬剤の単独療法と比較した際に、より大きな数値の低下に繋がりました。
研究者はまた、ダパグリフロジンとメトホルミンの固定用量での併用療法は薬物療法と患者満足度の密着性を上げたことを示しました。
また、ダパグリフロジン - メトホルミンの組み合わせは、1日1回の経口服用でよく、それはつまり、低血糖のリスクが低いということを意味します。
しかし、研究者はこう付け加えました。
「単薬での治療は、すべての患者には適合しておらず、患者固有の特徴に基づいて抗糖尿病治療をあつらえる必要性を強く申しあげます。」
彼らはまた、これら2つの薬剤の併用療法の結果として、がんや心臓血管系に長期的な影響があるかどうかは、まだ調査段階であることを指摘しています。
この調査結果は、Dove Medical Pressのオンライン版に掲載されました。
(記事元) https://www.diabetes.co.uk/news/2016/