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コレステロール調整薬で、パーキンソン病の治療は可能?

コレステロール調整薬で、パーキンソン病の治療は可能?

コレステロール調整薬シンバスタチンは、パーキンソンの神経保護治療薬としての使用が期待されています。

イギリスにおいて、パーキンソン病の患者にコレステロール調整薬シンバスタチンを用いた臨床試験が全国の施設で進んでいます。この結果によりパーキンソン病への治療の有用性が期待されています。

イギリスのプリマス大学医学部の主導の下、二重盲検プラセボ対照試験にはパーキンソン病とともに暮らす198人が参加しています。
この試験では、パーキンソン病の人でなおかつ、スタチンを服用したことのない人を対象に、プリマスの病院などを含む英国の21か所のセンターで行われています。

この試験は、試験の資金提供者でもあるキュアパーキンソントラストが関係する臨床試験プログラムの一環となり4年目に入っています。
毎年、世界中から最も権威のあるパーキンソン病の専門家が多く参加する国際委員会では予め選択された化合物がパーキンソン病の進行遅延や停止、再発防止などの可能性を示したと分析しています。
これらの化合物は、すでに人に対しての安全性は証明されており、多くが既に他の病気を治療するために使用されます。
ミトコンドリア機能障害のための治療法という興味深いプログラムは糖尿病の治療として認識されていますが、とりわけ、欧州と米国でのセンターにおいて、様々なパーキンソン病の臨床試験にも前進を示しています。

臨床試験の主任調査官であるカミュール キャロル博士は、この研究について次のようにコメントしました。
「既に人での使用が安全であると承認された新規化合物は、パーキンソン病で試験されています。40年以上に渡り、英国に住む12万7千人のパーキンソン病患者の為の革新が行なわれています。この臨床試験プログラムの結果は、パーキンソン病の治療に取り組むための薬の武器庫としての新機能と非常に効果的な治療法につながる可能性があります。」

パーキンソン病とともに20年間生活しているキュアパーキンソントラスト(CPT)の共同創設者、トムアイザックス氏は次のように述べました。

「CPTにおいて、我々はあらゆる手段を講じてパーキンソン病の進行を遅延、または停止または好転させる新しい治療法を見つけるための、あらゆる手段について全く布石が残されていません。私たちは、5年以内に、この病気とともに生きている私たちの生活を違ったものにする何かを見つけたいのです。
シンバスタチンと多発性硬化症における最近の試験の結果、およびパーキンソン病の共通の特徴である、α-シヌクレインの凝集に及ぼす影響を調査する前臨床研究の結果は、パーキンソン病の進行を遅らせるための有効な治療法であり得ることを示しています。」

パーキンソン病は、身体の動きや発話に影響を与える進行性の神経学的疾患です。
現在のところ、発症する理由や治療法はほとんどわかっていません。イギリスでは、500人に1人、約12万7千人の患者がいます。
世界的には、1千万から2千万人の人々がこの病気とともに生きていると推定されており、この数は2030年までに倍増すると予想されます。これらのケースの多くは、診断未確定および未処理なのです。

参考資料:https://penctu.psmd.plymouth.ac.uk/pdstat/

(出典)http://www.medicalnewstoday.com/releases/304914.php