手術後の鎮痛剤のゴールドスタンダードは24カラットではないかも?
毎年カナダオンタリオ州では、約1万人の患者が肩の手術を受け、ほとんどが同日に家に帰ります。
それは非常に痛みを伴うものですので、多くの患者が痛みと戦いながら、自宅で回復するまで休息することになり、痛みも自己管理となります。
痛みどめの現在の「ゴールドスタンダード」(基準)は、まだ全身麻酔下で行われている手術後の痛みを軽減するために、リドカインまたはロピバカインなど単回投与の薬が使用され、全身麻酔下での手術中や手術後の鎮痛剤として、痛みを軽減します。
医師は、経口鎮痛剤とともに本薬を使用することで、手術後の最初の24〜48時間、痛みから患者を解放できるだろうと、思っていました。
しかし、麻酔&鎮痛ジャーナルのオンラインで公開された、聖ミカエル病院の麻酔科医であるファラジ アブダラ博士による新たな研究によれば、そうでない場合があります。
アブダラ博士は、1970年から2014年の間に行われた23件の無作為臨床試験において、ほぼ1100名の患者さんを対象とした疼痛緩和の利点と「単発斜角筋間ブロック」標準ケア治療の結果を検証しました。
そこで、彼は下記のような発見をしました。
単発神経ブロックは、24時間よりもかなり短い、手術後6〜8時間での疼痛緩和を提供します。
手術後、8~16時間後、薬を使用した患者は使用しなかった患者とほぼ同様に痛みを感じていました。
手術後16〜24時間、では、薬を使用した患者はそうでない患者よりも悪化し、リバインド痛として知られる現象が現れました。この現象は、肩の手術ではなく、膝と足首の手術についての研究に記載されています。
アブダラ博士はそれが本稿の焦点ではなかったが、リバウンドの痛みのためのいくつかの可能な説明はあったと述べました。
彼は、メディケアの元で、神経ブロックを得る患者は帰宅後、医療チームから指示されたにも関わらず、処方鎮痛剤を取る必要はないと考えていると述べました。
そのため、自宅で薬が切れると、しばしば眠入ったり、痛みのために病院の急患へ運ばれてしまう患者もいます。
「この研究の実用的な効果は、神経ブロックの持続時間を延長するという戦略にあるのです。 特に肩の手術においては、実践に組み込まれる必要があります。」と、アブダラ博士は述べました。
1つの選択肢として、患者が自宅で自分自身により手術部位から痛みを伝達する神経の近くに挿入されたカテーテルを取り除き、鎮痛薬を分配する使い捨てのポンプを使用するのが良いかもしれません。
聖ミカエル病院では、回旋腱板(肩)、または足と足首の手術を受けた一部の患者について、この連続末梢神経ブロックを使用しています。このポンプは、手術後48時間以内に疼痛緩和をアップする効果を得るために使用されています。
情報ソース: 聖ミカエル病院
出典:http://www.sciencedaily.com/