旧石器時代型の食生活は糖尿病や心血管疾患のリスクを減らす
旧石器時代型のダイエットは、脂肪酸プロフィールの循環を改善し、閉経後の肥満女性の減量の役に立ち将来的な糖尿病や心血管疾患のリスクの防止にもなる可能性があると新しい研究レポートで報告されています。
「カロリー制限なしで旧石器時代型の食事をすることは、著しく、インスリン感受性に関係した脂肪酸プロフィールを改善し、それが閉経後の肥満女性における腹部の脂肪の蓄積を減らし体重も減少させました。」と、研究の著者である、スウェーデンにあるウメア大学 博士課程のキャロライン ブルームクエスト氏は述べました。
「多価不飽和脂肪酸の高い旧石器時代型の食事療法は、糖尿病および心血管疾患のリスクの低下などの肥満関連障害において、長期的に効果を発揮する可能性があります。」
ブルームクエスト氏のグループは、通常の空腹時血糖値が70ある肥満の閉経後の女性について24ヶ月間、食事療法を行いました。
対象となった女性達は、無作為に2グループに分けられました。
旧石器時代型の食事療法は、脂肪源として菜種、オリーブオイルとアボカドが追加された赤身肉、魚、卵、野菜、果物、ナッツやベリーなどが主食で、乳製品と穀物は除外され、塩と油分と砂糖が加わりました。
各グループは、2年間で栄養士に管理された12グループのセッションに参加しましたが、すべての参加者は、食事の摂取状況について継続的に記録を続けました。
身体測定値との比率、食物摂取および身体活動、ならびに脂質循環レベル、血漿中の脂質代謝および炎症性、インスリン抵抗性および相対的脂肪酸組成においての主要な要因の脂肪における遺伝子発現などが、開始時、開始後6カ月、24カ月の時点で記録されました。
24ヵ月の時点で、旧石器時代型食事を摂取する女性は、飽和脂肪酸の吸収が19%減少し、一不飽和脂肪酸の吸収は、47%増加、また、多価不飽和脂肪酸の吸収も71%増加しました。
慎重に管理されたダイエットメニューを摂取したグループの女性は、脂肪酸の摂取量に有意な変化は報告されませんでした。
インスリン抵抗性に関係する特定の脂肪酸は慎重に管理されたダイエットメニューを摂取したグループと比較し、旧石器時代型の食事をする女性で有意に低かったです。
24ヵ月目の時点で、両方の食事療法を行なった女性達は、ともに、体重が減り、腹部の肥満度も大幅に減りました。
「肥満に関連する障害は、世界規模での大きな経済的負担となっています。
これは、代謝のバランスを改善するための効果的な方法として、重要なデータとなります。」
と、ブルームクエスト氏は推奨しています。
【出典】http://medicalxpress.com/news/2016-04