米国で1錠1000ドル(12万円)のC型肝炎治療薬、インドで値下がりが続く
インドのシーク教寺院の裏にある仕立屋で世間話をする村の高齢者らによると、よその人が娘を地元の青年と結婚させたがらないのは、 住民の大半がC型肝炎ウイルスに感染しているからだという。
C型肝炎はインドのパンジャブ州の一部ではよく目にする病気で、仕立屋での話も全く的外れとは言えない。この病気の流行が有利な状況につながることもある。
製薬会社がこの村をC型肝炎治療薬ソホスブビル(一般名)の市場シェア獲得競争の舞台の1つとしているためだ。
米国でこの薬を「ソバルディ」の商品名で1錠1000ドル(約12万円)で販売している米ギリアド・サイエンシズは、インド企業11社にジェネリック品製造の
ライセンスを供与している。
これらの製薬会社が他社とマーケティング契約を結び、市場競争は大きく激化。価格の低下につながっている。
ルディヤーナーのアポロ病院の胃腸科専門医、ニルマルジート・マルヒ氏によると、製薬会社は「より多くの患者を求めており」、価格での駆け引きに意欲的だ。
スクリーニングへの資金援助や病院への無料検査キット配布、村全体での一括購入に割引を提供しているという。
ソホスブビルは3月にパンジャブ州で10ドルで発売された当時も安い価格だったが、その後も値下がりし続け、4.29ドルまで下がった。
医師らによると、値下がりは続く見通しだという。
記事元:http://www.bloomberg.com/news/articles/