長く使える避妊具で妊娠とHIVの感染予防

全ての女性のリプロダクティブ・ヘルスが同じではありませんが、ノースウェスタン大学の生物医学　エンジニア　パトリック・カイザー氏が初めて開発した膣内リングのおかげで、抗レトロウイルス薬と数カ月間の避妊が安心して行なえます。

カイザー氏のリングは、３つの重要なことを行う２つの薬剤を提供します。その避妊具は、望まない妊娠の回避はもちろんのこと、HIVやヘルペスが予防できるように設計されています。
これは、女性を保護するために行われる最初の画期的な避妊具です。

この使いやすいリングは、テノホビル（共通抗レトロウイルス薬）とレボノルゲストレル（避妊）の制御された用量で90日間継続使用できます。

WHO世界保健機関によれば、世界中で3500万人の人々がHIVと共に生き、222万人の女性は、妊娠を遅らせるか、中絶を希望しているにも関わらず、避妊のいずれかの方法を使用していません。

「女性は主に避妊のためにリングを使用しますが、同時に性感染症からの保護という恩恵があります。」とカイザー氏は述べました。

「そして、特に発展途上国の女性にとって、望まない妊娠は重大な健康被害、経済的、文化的な影響を与えます。私たちは、女性にこのリングを積極的に使用して欲しいです。」

リングは、直径5.5センチ、複雑ではなく簡単です。
カイザー氏らは、5年間の苦労を重ね、3つの基盤を設計しました。それは、確実に長期間にわたって2種の薬剤の固定と有効用量を提供するためのデバイスを最適化したリングの構成となっています。

カイザー氏は、工学応用科学のマコーミック学校での生物医学工学の部門の教員であり、ノースウェスタン医科大学フェインバーグ校の産婦人科に在籍しています。

リングは簡単に膣内に挿入でき、3ヶ月間継続装着ができます。
そして、テノホビルが配置されているため、テノボビルレボノルゲストレルIVRとして知られるリングは錠剤よりもより少ない用量を使用しています。
リングによって解放されるレボノルゲストレルは、特定の避妊薬および子宮内装置に使用されるのと同じ薬です。

「このシステムは、膣内薬物送達技術における重要な進歩を示しており、新しい長時間作用型の多目的防止薬物送達システムでは最初のものです。」と、研究発表において、著者は述べています。
彼らは、また、リング工学の安全性、安定性および薬物放出の詳細を報告しています。

「設計上の課題を私たちに提示する、二つの薬剤の違いは莫大です。」とカイザー氏は述べています。
レボノルゲストレルは非常に水に不溶性である一方で、テノホビルは非常に水溶性であり、それらの投与量は異なります。リングは、テノホビル約10mgとレボノルゲストレル10mcgを提供しますが、私達の科学的なハードルはクリニックで採用されるような兼用リングを製造する方法を見つけることでした。」
テノホビルは、全世界で350万人のHIV感染者により経口摂取されます。
それはまた、ゲルとしての使用も研究されています。
薬物感受性細胞におけるHIVおよびHSV-2（単純ヘルペスウイルス2）の複製を阻害します。
以前の研究では、抗レトロウイルス薬は、H​​IV感染を防ぐことができることを実証していますが、薬物を送達するための既存の方法では不十分です。
ピルは毎日服用し、高用量を必要とする必要があります。一部の女性は、対リング、ゲルなどのセックスの時に使用される方法として、より長く持続する方法を好むかもしれません。

カイザー氏の組合わせリングがそれ以上であることはうけあいです。
リングの強度は、そのユニークなポリマーの構造に由来しています。
（例えば、ヒトの体内で見られるような）流体の存在下で、エラストマーが膨潤し、時間の経過とともに放出速度が低下する現在の膣内リング技術よりものテノホビルの技術は100倍の放出力です。

「それは使用されるときのみに作用するのです。」と、発展途上国のためのリプロダクティブヘルス技術を開発し、東バージニアメディカルスクールと提携する、CONRAD社での製品開発ディレクターであり、共著者でもある、デビッド　フレンド氏は説明しています。

「私達の希望は、90日間も体内に残存することができるリングを有することにより、このリングが密着性を向上させ、妊娠を防止しながら、HIVの予防をもを提供することです。」と彼は言いました。

リングの抗レトロウイルス薬の部分は、ポリウレタンの一種からなり、リングの避妊部分は、他のポリウレタンで作られています。必要に応じてそれぞれの材料が正しい拡散速度で操作するので、封入された薬物は、適切な投与量を提供し、所望の速度で体内に放出されます。

二つの部分間の第3のポリウレタン材料は、別々の薬剤を保持し、すべての部品は、リングを形成するために共に溶接されています。

記事元：http://medicalxpress.com