関西人女性の3人に2人が更年期症状に危険信号
女性ホルモン「エストロゲン」の働きを補い、大豆イソフラボンの効果を最大限に発揮する食品成分「エクオール」。これは、大豆イソフラボンに含まれる成分「ダイゼイン」と乳酸菌によって作り出されるものだが、この乳酸菌は腸内環境が整っていないと存在せず、大豆イソフラボンを摂ってもエクオールが作り出されないことがこのほど、大塚製薬で行われた「エクオールの産生能力の実態調査」の結果で分かった。また、「エクオール」を作り出せないことで、女性ホルモンが減少することによって起こる“更年期障害「骨粗しょう症」「メタボリスク」といった症状が悪化することも分かった。エクオールを作り出す人は住んでいる地域などによって差がみられ、関西人がエクオールを作り出す割合は関東より20%近く低いという。
【関西人のエクオールを産み出す割合は33%】
この調査は、大塚製薬が2007年3月から2009年10月まで、女性ホルモンの働きを補い更年期症状を緩和させる成分「エクオール」の産生能力について調べたもの。関西と関東の41歳から64歳の閉経後女性719人を対象に行ったという。
その結果、関西人のエクオールを産み出す割合は33%で、関東の49%を下回った。世代間でみると、20代はエクオールを作れる人が約20%~30%しかいないという報告もあるという。
また、2011年6月から2013年12月まで、ヘルスケアシステムが全国に住む13歳から89歳までの男女2094人を対象に行ったエクオール産生能力に関する調査でも、関西地域の割合が低いことが分かった。
【大豆食品を食事から摂取する必要あり】
この結果に、愛知学院大学心身科学部長の大澤俊彦教授は「納豆嫌いの多い関西人や若年層においてもエクオール賛成者の割合は低い結果が出ていることから、食生活の欧米化で大豆製品を摂取しなくなっていることが原因と推測されます。『エクオール』が産生できないと分かったら、納豆やチーズなどの発酵食品や食物繊維を多く摂取して腸内環境を整え、和食中心の食生活に改善してみましょう」という見解を示した。
また「『エクオール』を作れる方でも日ごろから大豆食品を食事から摂取する必要があります。大豆イソフラボンが、体内にとどまるのは約1日なので、大豆製品を適量撮る必要があります。豆腐なら2/3丁(200グラム)、納豆1パック(50グラム)、豆乳200グラムが1日の目安量になります。毎日食事で取れない方も、エクオール含有食品などの栄養補助食品で整えてみてはいかがでしょうか」とコメントしている。
記事元:http://osaka.thepage.jp