電話: (050) 5806 4417

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / 「スーパー耐性菌」に対抗する代替治療薬の開発

「スーパー耐性菌」に対抗する代替治療薬の開発

  2019年5月29日水曜日(Health Day News) - 「スーパーバグ(スーパー耐性菌)」はこれらの危険な感染症と戦うために新しい薬の開発に精進し、
また、競争している科学者の心に恐怖を与えています。

英国の科学者たちは、今、これらの抗生物質耐性菌と全く新しい方法で戦うことができる化合物を開発したと報告しています。
ルテニウム元素をベースにした金属錯体であるこの化合物は、「バクテリアの細胞壁に結合し、バクテリアの細胞を破壊することで作用する」
と上級研究者のジム・トーマス博士は説明しています。
彼はイギリスのシェフィールド大学、生物無機化学科の教授です。

「私たちは、現存する抗生物質に対する耐性のために、緊急に新しい治療を必要とする世界保健機関の「優先病原体リスト」の上位にある
感染症を治療するための、全く新しい種類の治療法を見出しました。」
その薬は癌と闘うために研究されていましたが、研究者はそれが抗菌薬としての効果もあると感じたと彼は説明しました。

「それで、私たちはそれが人間の細胞よりも細菌によって優先的に取り込まれるようにその抗癌薬のリードの一つをわずかに微調整しました。」

ラボテストでは、この化合物が「かなり効果的」であることを示したと彼は述べました。
「我々は、病原性の多剤耐性型を含む多くの細菌に対してそれをテストしました。」

「我々は、それが現在の抗生物質と同じくらい強力であることを発見しましたが、治療が困難な、薬剤耐性菌に対してであってもその効力を保持しています。」
この化合物は研究者にもプラス効果をもたらします。それは発光性で、光にさらされると輝くのです。

「細菌への取り込みを直接画像化し、それらが細胞内でどのように機能しているかを観察することができます。」
とトーマス博士は説明しました。

潜在的な新薬は、グラム陰性菌株に対して特に効果的です。 グラム陰性菌株は、細菌の細胞壁がより浸透しにくいため、抗生物質で治療するのがより困難です。

例えば、この薬は実験室での試験で大腸菌を死滅させたことを研究者らは発見しました。そして動物にとっても安全であるようです。

「我々は、蛾の幼虫と非癌性のヒト細胞培養物を使用して、初期の動物モデル実験を行いました。」
とトーマス博士は述べています。 

「これらの研究は、バクテリアを殺す濃度より何百倍も高い濃度でさえ、この化合物が我々のモデルに対して無毒であることを明らかにしています。
治験が行われる前に我々はマウスと他の動物においてさらなる研究をしなければならないでしょう。」

これは、抗生物質に対する耐性が強くなってきている細菌と闘うための新しい方法に関する数々の研究のひとつです。

米国疾病予防管理センターによると、毎年、少なくとも200万人のアメリカ人が抗生物質耐性感染症を発症し、少なくとも23,000人が死亡しています。
アメリカ人はその脅威を強く意識するようになりました。
アメリカ感染症学会が支援した最近の世論調査では、65%のアメリカ人が抗生物質耐性は公衆衛生上の問題であると信じており、
81%がそのような耐性が感染症の治療を困難にするか、致命的にさえするのではないかと心配しています。

アメッシュ・アダルジャ博士はメリーランド州ボルチモアにあるジョンズホプキンス健康安全センターの科学者です。 
「抗菌薬耐性の進展が続いており、深刻な生命を脅かす感染症を治療する選択肢が医師にほとんど、あるいは全くないことにますます直面しています。
新しい治療方法の探求を高め、伝統的な抗生物質を超えてたものを開発することが不可欠です。」
と彼は述べました。

「この研究に記載されている新しい化合物は独特であり、細菌が耐性を獲得するための閾値を高める複数の作用メカニズムがあります。」
とアダルジャ博士は続けました。 

「治療的価値のある薬剤を生み出すことができるかどうかを確かめるために、この一連の調査を発展させることが重要となるでしょう。」

この新しい研究は、5月28日に『ACS Nano』誌に掲載されました。  

【以下のウェブサイトより引用】 
https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/bacteria-960/scientists-develop-an-...