「前糖尿病」は米国の若者によく見られる
(ロイターヘルス)- 米国の10代の5人に1人、若い成人の4人に1人は、「全糖尿病」として知られる血糖値がわずかに上昇しており、本格的な糖尿病につながる可能性があることが研究で示唆されています。
研究のために、研究者は糖尿病と診断されていない12歳〜34歳の5,786人の血糖値に関するデータを調べました。
全体的に、年齢が12歳〜18歳の若年層の18%、そして19歳〜34歳の成人の24%が「前糖尿病」でした。
「前糖尿病は、米国の思春期および若い成人、特に男性で肥満の人々の間で非常によく見られます。」
と、米国アトランタ疾病管理予防センターの主任研究著者リンダ・アンデス氏と同僚はJAMA Pediatrics誌で記しています。
これらの前糖尿病の10代および若年成人は、肥満および加齢に関連する疾患の一般的な形態である2型糖尿病を発症するリスクが高いだけでなく、心臓発作や脳卒中を引き起こす可能性のある心血管の問題も引き起こす可能性があると研究チームは記しています。
「これらの調査結果は、米国の若者における2型糖尿病の有病率の増加と、若い成人での糖尿病関連の合併症の増加は、米国の若年層に合わせた予防努力の必要性を強調しています。」
と研究チームは指摘しています。
約3か月間の平均血糖値は、A1cとして知られる血液中の血糖に結合したヘモグロビンの形を測定することで推定できます。
6.5%以上のヘモグロビンA1cレベルは糖尿病の兆候です。
5.7%から6.4%の間のレベルは上昇していると見なされますがまだ糖尿病ではなく、5.7%以下であれば正常と見なされます。
全体として、この研究での10代の5.3%と若い成人の8%がこの「前糖尿病」の範囲のレベルであったことが研究ではわかりました。
本格的な糖尿病を発症する危険にさらされている若者の数をより完全に把握するために、研究者は、いわゆるインスリン抵抗性、または、インスリンホルモンに対する正常な反応がないなどを含む他の点にも注目しました。
糖尿病は、体がインスリンを適切に使用して血糖値をエネルギーに変換できない場合に発症します。
彼らはまた、血糖値が正常範囲を超えているものの、糖尿病と正式に診断するほど高いわけではない場合の、「空腹時血糖障害」として知られるものにも注目しました。
前糖尿病を持っているように思われた、研究での十代と若い成人の両方は、前糖尿病のない個人よりもコレステロール値と血圧が高く、体の中央部周囲に蓄積された脂肪が多いことがわかりました。
この研究での10代の人では、男性の約23%が前糖尿病を患っていたのに対し、女性は13%でした。若い成人の間でもこの差が維持され、男性の29%と女性の19%が前糖尿病でした。
また、黒人およびヒスパニック系の青年の22%以上と比較して、10代の白人で前糖尿病を患っていたのは16%未満でした。
この違いは、若い成人でも同様でした。白人の約21%が前糖尿病でしたが、黒人の27%とヒスパニック系の若い成人では29%でした。
肥満である人はまた、前糖尿病を発症する可能性が最も高く、10代の26%と若い成人の37%がこの状態でした。
この研究は、前糖尿病のマーカーが10代または若年成人の糖尿病に直接つながるかどうか、またはその方法を証明するためには設計管理がされていませんでした。
この研究の1つの制限としては、研究者が前糖尿病を単一の時点で評価するためのデータのみであったということだと研究著者は述べています。
【以下のリンクより引用】
'Prediabetes' common in U.S. teens, young adults
Reuters