あなたがお酒を飲んでいる姿を子供たちは見ている

（ロイターヘルス）-　オランダの研究では、子供たちは幼いころから、彼らの生活の中で、大人を見ながら、いつ飲酒が適切なのか、そして何杯飲んでいいのかを学んでいる可能性があると示されています。

研究者は、75人の父親と83人の母親に対して、パーティー中や仕事中、また、テレビを見ているとき、そして運転中など、さまざまな状況でどれほど一般的に飲酒を行っているのかを調査しました。

次に、調査対象の親とは無関係の4歳〜8歳の子供359人に尋ねました。この状況では、大人が飲むのが一般的または適切であると考えました。

子供たちは年齢を重ねるにつれ、アルコール消費を取り巻く社会的規範をますます意識するようになったと研究者は雑誌『Alcohol and Alcoholism』で報告しています。

アルコールに精通している場合、子供は人生の早い段階で飲酒を開始する可能性が高くなるか、頻繁な飲酒につながる可能性があると調査チームは指摘しています。

「子供は親の行動を模倣します。」

と、オーストラリアのシドニーにあるニューサウスウェールズ大学の国立薬物・アルコール研究センターのリチャード・マティック氏は述べています。

「若者の前で飲酒している親は、習慣的に飲酒を行っています。」

と、この研究に関与していなかったマティック氏は述べました。

父親は母親よりも多く飲酒を行っていることが研究でわかりました。

男性は週にアルコール規格単位で約8.6ユニットのアルコールを消費していたのに対し、女性は4.4ユニットでした。 1つのユニットには10グラムのエタノールまたは純粋なアルコールが含まれており、各飲料のアルコール含有量に応じて1杯〜3杯に相当します。

これらの両親は、パーティー、クリスマスディナー、レストランでのディナー、バーベキューなどのイベントで飲酒がよくあると述べました。

毎日の夕食や、ピクニックやテレビを見ているときによく飲酒するという親はあまりいませんでした。

両親によると、飲酒は、運転中、読書中、仕事中または昼食中に、最も一般的ではありませんでした。

一方、子供たちは、テレビを見たりパーティーの時に飲酒が一般的であると感じていることがわかりました。

子どもたちは、読書、昼食中、また仕事中に飲酒をすることは珍しいと感じていました。

また、子供たちは、大人が飲酒を行うという一般的な状況でより多くお酒を飲んでいたと言いました。それは、子供が大人を観察することから子供が適切な飲酒行動を学んでいることを意味します。

サンプルが小さくすべてのオランダ人の家族がアルコール消費について言っていることを反映していない可能性があることも指摘されています。

主執筆者であるオランダ・ユトレヒトにあるオランダ精神衛生中毒研究所のカルメン・フークト氏は、コメントを求めるメールには回答を行いませんでしたが、この調査結果は、子供が幼い頃からアルコール消費を取り巻く社会的規範に気付くようになることを示唆しているとフークト氏はらは述べています。

オランダの若者のほとんどは思春期からお酒を飲み始め、多くの予防努力が、この年齢層に焦点を当てて行われていると著者らは指摘しています。しかし、それでは遅すぎるかもしれないと研究者は結論付けています。

人生の早い段階で飲酒する成人を目にすることと、飲酒規範についての子供時代の知識は、「アルコールが遍在し、社会的に支持されているという印象を作り出している可能性があります」と著者らは記しています。

【以下のリンクより引用】

Reuters