うつ病はがんよりも心不全でより一般的
2021年5月14日(ヘルスディニュース)- 心不全を起こした人は、癌を発症した人より診断から5年以内にうつ病を発症する可能性が20%高いことが新しい研究でわかっています。
ドイツの研究者によると、心不全の患者のほぼ4人に1人がうつ病または不安障害を発症しています。
「癌患者の精神疾患の治療は精神腫瘍学として、古くから確立されていますが、心臓病患者の精神心臓病学に対する同様のサービスはまだ初期段階にあります。」
とドイツのブレーマーハーフェンで心臓病グループの実践を行っている研究著者のマーク・リューデ博士は述べました。
「私たちの研究は、心不全患者が心理的問題に対するより大きな支援から利益を得る可能性があることを示しています。」
5月14日に『European Journal of Preventive Cardiology』誌に発表されたこの研究では、ドイツの疾患データベースを使用して、心不全または癌の診断後5年間での、うつ病と不安障害の割合を比較しました。
データベースには、約97,000人の心不全患者と約67,000人の癌患者が含まれていました。
診断から5年以内に、心不全患者の23%がうつ病または不安障害を発症したことが分析で判明しました。
これは、乳がん患者の25.7%、消化がん患者の22%、前立腺がん患者の15%と比較されています。
「心不全患者のうつ病と不安の高い発生率は、これらの問題の重要性を示しています。」
とリューデ博士は述べました。
研究者はメンタルヘルスの問題の原因を調べてはいませんでしたが、リューデ博士は、乳がん患者の割合が高いのは再発の恐れがあるためだと考えています。
彼は、ここで研究された心臓と癌の両方の患者における、メンタルヘルス問題の発生率の上昇は、倦怠感、運動障害、およびその他の患者を衰弱させる症状による、日常活動の制限が原因となっている可能性があると述べました。
「がん患者への心理的支援は比較的一般的です。」
とリューデ博士は述べました。
「しかし、心不全の人にはもっと支援が必要です。そのほぼ4分の1の人が診断後にうつ病や不安障害を発症しているのです。」
【以下のリンクより引用】
Depression Even More Common With Heart Failure Than Cancer
Healthday