すべての在宅医療において同じ看護師による訪問は認知症患者にとって重要かもしれない
2021年6月29日(ヘルスディニュース)-すべての在宅医療訪問において、毎回同じ看護師に世話をしてもらう認知症患者は、病院に再入院する可能性が3分の1少ないことが新しい研究で明らかになっています。
「介護の継続はすべての在宅医療患者に有益だと思われますが、それは認知症の人々にとっては特に重要かもしれません。」
と研究の共著者であるマー・チェンワン氏は述べました。
「同じ人に世話をされることで、親しみやすさが増し信頼関係もでき、患者とその家族の負担を減らすことができます。」
多くの認知症患者にとって、在宅医療は退院後に始まります。
「看護師は在宅医療を提供する上で極めて重要な役割を果たしています。」
と、ニューヨーク市にあるニューヨーク大学(NYU) Rory Meyers College of Nursing の助教授であるマー氏は述べています。
「高齢化社会が進み、高齢者が可能な限り『適所で老いる』ことを選択するにつれて、認知症の人々の在宅医療での需要性は急速に拡大すると予想されます。」
この研究のために、マー氏らは、入院後に在宅医療を受けた認知症の高齢者約24,000人のデータを分析しました。 4人に1人は再入院していました。
再入院の3つの最も一般的な理由としては、感染症、呼吸器系の問題と心疾患でした。
患者の世話をする看護師の継続性には大きなばらつきがありました。
高齢者の26%は全て1人の看護師による訪問介護を受けましたが、8%は毎回異なる看護師による訪問でした。
また、患者が毎週受けるケアの時間が長いほど、ケアの継続性が低くなることが研究でわかりました。
「おそらく患者がより多くのケアを必要とするので、継続して訪問ケアを行うことが難しいのでしょう。」
とマー氏は大学のニュースリリースで述べました。
他の要因を調整した後で、研究者らは、介護の継続性が高い患者は、介護の継続性が低い、または中程度である患者よりも再入院をする可能性が30%から33%低いと結論付けました。
この研究は、6月23日に医療雑誌Medical Careに掲載されました。
2018年には、米国の500万人以上のメディケア受給者が在宅医療を受けました。
これにはアルツハイマー病に関連する認知症の患者が120万人含まれます。
これらの高齢のアメリカ人は、しばしば複数の慢性疾患を患っており、複数の薬を服用しているため、日常生活を送るための支援が必要になります。
【以下のリンクより引用】
Keeping Same Nurse for All Home Health Care May Be Crucial for Dementia Patients
Healthday