なぜ多くの高齢女性が尿路感染症になるのか
2019年5月20日(HealthDay News) - 尿路感染症は、年齢とともに多くの女性が直面している侮辱的な事実の1つです。
その理由の1つには、膀胱壁が数種類のバクテリアによって侵されることがあるということを新しい研究は示しています。
尿路感染症(UTI)は、女性の細菌感染症の最も一般的なタイプの1つであり、全感染症の約25%を占めています。
UTIの再発率は、若年女性の16〜36%から閉経後女性では55%までの範囲で再発します。
新しい研究において、アメリカ・テキサス州のダラスにあるテキサス大学サウスウエスト校(UTSW)の研究者は、
UTIを再発した閉経後の女性14人からの膀胱生検における細菌を分析しました。
研究者らは、これらの患者では、数種類の細菌が膀胱の表面積内に侵入する可能性があることを発見しました。
研究によると、細菌の多様性、抗生物質耐性、免疫反応はすべて、再発性UTIに重要な役割を果たしています。
「私たちの調査結果は、閉経後の女性におけるUTIを理解するための第一歩となります。」
と、上級研究著者であるキム・オース博士は大学のニュースリリースで述べました。
オース博士はUTSWの分子生物学、および生化学の教授です。
「私たちは現在、これらの患者の膀胱壁において、さまざまな種類の細菌を観察しており、
この病気を治療するには抗生物質以外の方法を使う必要があると考えます。」
とオース博士は付け加えました。
UTIは、高齢者において抗生物質が処方される最も一般的な疾患です。
UTIの発症率が高いということは社会的に大きな影響を及ぼしており、その治療には、
年間何十億ドルもの費用がかかると研究著者らは述べました。
再発性のUTIは「生活の質を低下させ、ヘルスケアシステムに大きな負担をかけ、そして抗菌剤の耐性に寄与します。」
とオース博士は述べました。
研究者によると、閉経後の女性においての高いUTIの発症率に寄与していると考えられる他の要因には、
骨盤内臓器脱、糖尿病、エストロゲン不足、膣内の乳酸桿菌の喪失、および尿道周囲組織においての
大腸菌レベルが高いことなどが挙げられます。
この報告は、『Journal of Molecular Biology』のオンライン版に掲載されました。
米国女性健康局では、尿路感染症についての詳細情報があります。
【以下のウェブサイトより引用】