ほとんどのお年寄りは孫の手が届く場所で薬を保管
(ロイターヘルス) - 孫が家に遊びに来てもほとんどのお年寄りは薬をより安全な場所へ移しません。
また、祖父母が孫を訪ねるときには薬をかばんや財布の中に入れたりしています。
アメリカ・ミシガン大学が行った、健康的な老化に関する全国調査によると、50〜80歳のアメリカ人の半数以上には孫がおり、
彼らのほとんどは10歳未満の孫が少なくとも1人はいます。
ほとんどすべてのお年寄りは、自宅でアスピリンなどの市販薬や処方薬、ビタミン剤、サプリメントなどの薬を飲んでいます。
「多くの祖父母は複数の薬を服用しており、孫を家に招待するときも、孫の家へ行くときも両方で、どこにどのように薬を保管したらよいか
考えていない可能性があります。」
と、加齢に関する世論調査(National
Poll on Healthy Aging)を指揮するプレティ・マラニ博士は述べました。
祖父母の71%が改ざん防止機能を備えたオリジナルの容器に処方薬を入れて保管していますが、残りの人は薬を他の容器や開けやすい
ピルボックスなどで保管していると世論調査ではわかりました。
「一週間分の薬品を整理しておく簡単に開閉できる容器は、高齢者にとっては非常に役立ちますが、幼児の手の届く場所に置くと、
誤飲した子供に思わぬ危険な副作用が生じる可能性があります。」
とマラニ博士は述べています。
「多数の錠剤があるとそのリスクを増大させる可能性があり、容器に複数の種類の薬がある場合、子供が誤飲したときに何を摂取したのかを
知ることが困難になります。」
錠剤の容器を使用している人は、孫の手の届かないところにそれらを保管するべきであるとマラニ博士は助言しました。
薬局でもらった時の容器でさえ、安全な場所に保管されるべきです。
20人の祖父母のうちの1人が、自宅の鍵付きの食器棚やキャビネットに薬を保管していると述べました。
彼らの多くは孫の目に触れない場所で薬を保管していましたが、18%はカウンターやテーブルの上に錠剤を残し、7%は自宅にいる間、
財布やかばんに薬を入れていました。
祖父母が彼らの孫の家へ薬を持参する際、彼らのうちの72%は錠剤を、かばんや財布に入れておきますが、7%はカウンターの上に薬を置いたままにしています。
食器棚や戸棚に錠剤を隠しておく人は7%だけでした。
この全国的なオンライン調査は、2018年10月に2,051人の無作為に選択された高齢者で
実施されました。
研究者たちは薬剤の保管方法についてのみ尋ねました。
彼らは、孫が誤って過剰に摂取したり誤飲したかなどについては尋ねず、孫の年齢が薬の保管にどのような影響を与える可能性があるかについては、
評価しませんでしたが10代の若者よりも幼児の方がより慎重になる可能性があります。
異なる年齢の子供たちは、さまざまな理由で薬瓶を開封すると、オハイオ州コロンバスにあるChild Injury
Prevention Alliance(児童傷害予防同盟)
の会長であるゲイリー・スミス博士は述べています。
スミス博士は調査には関わっていませんでしたが、幼い子供たちは家の中を探索して薬を見つけるが10代の若者たちは
興味本位で手を出すと述べました。
同様に研究に関わっていないアラバマ大学バーミンガム校の研究者であるデビッド・シュウェベル博士は、親は自宅では
薬を安全に保管する必要があり、また安全な場所で保管することを彼らの両親に話す必要があると述べました。
「両親に何をすべきかを教えるというのは、厄介なことがあり、義理の両親に話すのはさらに厄介なものです。」
とシュウェベル博士は述べました。
「しかし、子供の健康が危険にさらされてしまいますので、親や義理の親に『厄介な要求』を行う価値はあります。
あなたの子供の命を救う行動なのですから。」
【以下のウェブサイトより引用】