れまでで最大の研究でスタチンと筋肉痛の間に関連性がないことがわかった
2022 年 8 月 29 日 (ヘルスディニュース) - コレステロール低下スタチンは命を救うことは証明されていますが、かなりの数の患者で筋肉痛や痛みを引き起こすことが確認されています。
スタチンについての20件 近くの臨床試験から得られたデータの新しい大規模な分析によると、その評判は不相応であるようです。
患者から報告された筋肉痛などの症状が、服用しているスタチンによって引き起こされる可能性は 10% 未満であると研究者は報告しています。
「私たちの分析では、筋肉の症状の 90% 以上がスタチンに起因するものではなく、スタチンによるものは主に治療を開始した最初の1年以内に発生したことが示されました。
とイギリスのオックスフォード大学の医学研究評議会集団保健研究ユニットの所長で、共同主任研究員であるコリン・ベイジェント氏は述べました。
スタチンは、筋肉の副作用に関しては、単に評判が悪いだけだとベイジェント氏は言います。
「加齢とともに筋肉痛はより一般的になり、関節炎、甲状腺の問題、運動など、多くの原因が考えられます。」
とベイジェント氏は述べています。
「患者はスタチンの服用と同時に筋肉痛を感じる可能性があるため、スタチンを痛みと関連付ける人がいることは驚くべきことではありませんが、私たちの分析では、ほとんどの場合、スタチンが原因ではないことが示されています。」
この研究のために、ベイジェント氏と彼の同僚は、155,000 人以上の患者を対象とした23件のスタチンに関する試験からのデータを照合しました。
すべての試験には、少なくともスタチンで2 年間治療を受けた、少なくとも1,000 人の患者が含まれていました。
これらの試験のうち、19 件は不活性プラセボに対してスタチンをテストし、4 件はスタチンの高用量と低用量を比較していました。
研究者は、スタチンを服用している人々の27％強が筋肉の症状を報告したことを発見しました。
しかし、プラセボを与えられた人々の26.6%が同様の症状を報告しました。
最初の年に、スタチンを服用している人々の間で筋肉痛または筋力低下の報告が7％相対的に増加したことを研究では示されました。
全体として、中程度の用量のスタチンを服用している 場合、最初の1年間では1,000 人ごとに11 回の筋肉痛と筋力低下の症例があったと研究は結論付けています。
この研究結果は、8 月29 日に医学雑誌『The Lancet 』のオンライン版に掲載され、バルセロナで開催された欧州心臓病学会の年次総会でも発表されました。
「この研究は、スタチンの服用に関連していると思われる筋肉痛などの筋肉関連の症状がある人は、10% 未満であることを示した他の研究と一致しています。」
と、米国心臓病学会の心臓血管疾患予防委員会の議長であるユージーン・ヤン博士は述べました。
「そのため、筋肉に関連する症状のリスクが非常に低いという安心感があることを本当に期待する必要があります。」
「人々がうずきや痛みを経験するのはスタチンのせいではない可能性が高井のです。」
デューク大学の心臓専門医である マネシュ・パテル博士は、この最新の研究は、医師がスタチンを服用することに消極的な患者を説得するのに役立つはずだと述べています。
「明らかに、心臓発作、脳卒中、心血管死を減らすことが示されているスタチン療法の重要性について患者と話をする際には、さまざまな方法があります。」
とパテル博士は述べました。
「だれも薬は飲みたがりません。私はそれを認識しています。しかし、これらのデータは、筋肉痛がスタチンのせいだと思っている人々を安心させるものです。」
しかし、一部の心臓専門医は依然として懐疑的です。
「事実上すべての医師が、スタチン療法に耐えられないと主張する患者を抱えているため、これは非常に物議を醸す分野です。そして、複数のスタチンを試してみると、患者は、筋肉が痛い、筋肉が弱まり薬に耐えられないと言います。そして、基本的にそれが実際の現象ではないことを示唆するこれらの臨床試験がありますので、不安を断ち切ることができます。」
と、クリーブランド クリニックの心血管医学部長であるスティーブン ニッセン博士は述べています。
最終的に、医師は代替のコレステロール低下薬を勧めるか、実際には症状を経験していないことを患者に納得させるかのいずれかの立場に置かれると ニッセン博士は述べました。
「それが現実のものであろうと認識されていたものであろうと関係ありません。患者が私の診療室に来て、これらの薬に耐えられないと言ったら、私はスタチンを出しませんがそうなったらどうしたらよいのでしょうか。」
とニッセン博士は述べました。
「それがどれだけ本当でどれだけ認識されているかはわかりませんが、患者にとっては 100% 本物なのです。彼らはスタチンに耐えられないと言うならスタチンは服用しないでしょう。」
新しい分析を裏付ける臨床試験にもいくつかの問題があると、ニッセン博士と、ニューヨーク市のマウントサイナイ病院アイカーン医科大学の心血管代謝障害のディレクターであるロバート・ローゼンソン博士は述べました。
臨床試験は、副作用が多すぎて薬に耐えられない患者を除外するように設計されているため、これらの症状は過小報告されることが多いとニッセン博士 とローゼンソン博士は述べました。
さらに、新しい分析では、筋肉の症状をスタチンの使用に結びつけるための高い基準を設定し、人々が症状を報告し、筋肉の分解によって引き起こされる高レベルの酵素「クレアチンキナーゼ」を明らかにする血液検査を受ける必要があるとローゼンソン博士は述べました。
「しかし、有害な筋肉症状を発症するほとんどの患者には筋肉の分解が見られません。」
とローゼンソン博士は述べました。
「彼らは痛みがあるか、衰弱しているのかもしれません。実際、スタチン筋不耐症に苦しむ大多数の患者に対処してはいません。」
ヤン博士はまた、臨床試験に参加した人々の 80% 以上が白人であり、4人中3人は男性であったことにも言及しました。
「女性や黒人、ヒスパニック系、アジア系の人々など、特定のグループが同じレベルの安心感を持っていると自信を持って言えるかどうかですが、臨床試験への参加には制限があったため、実際にはそうとは言えません。」
とヤン博士は述べました。
【以下のリンクより引用】
Biggest Study Yet Finds No Link Between Statins, Muscle Aches
Healthday