アストラゼネカ、SGLT2阻害剤のP3試験の詳細結果を発表
アストラゼネカは、フォシーガ(Forxiga)が心血管死の発生率と心不全の悪化の両方を軽減することを示した画期的な第三相『 DAPA-HF試験』の詳細な結果を発表しました。
DAPA-HF試験は、2型糖尿病(T2D)を伴う場合と伴わない場合の駆出率が低下したHFrEF患者のSGLT2阻害剤による心不全の治療を調査する最初の試験です。
フォシーガは現在、T2D患者の治療では承認されています。
見出しでの結果は、DAPA-HFが主要エンドポイントを満たしていることを示していました。
ESC 2019 欧州心臓病学会議(ESC Congress 2019)で発表された試験の詳細な結果は、フォシーガが心血管(CV)死または心不全の悪化の複合において、26%減少させ、複合エンドポイントの個々の構成要素をそれぞれの減少させたことを示しました。
「フォシーガは2型糖尿病の治療において十分に確立されており、これらの有望な新しい発見は、2型糖尿病の有無にかかわらず心不全患者の負担を軽減する目的での薬剤の可能性という点で臨床的に意味があります。」
とアストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門の副社長であるメネ・パンガロス氏は述べています。
パンガロス氏によると、同社はESC 2019 欧州心臓病学会議の開催中に科ができたことを誇りに思っています。
グラスゴー大学の心臓血管研究センターの教授であるジョン・マクマリー氏は次のように述べています。
「フォシーガがこの試験で非常に効果的だったことを非常に嬉しく思います。症状を改善し、入院を減らし、生存率を高めるといった心不全に対して この薬剤でしたいことをすべて行いました。 」
さらに良いことに、フォシーガは糖尿病のない心不全患者でも糖尿病のある患者と同じくらい効果的であったとマクマリー氏は付け加えました。
主要な複合エンドポイントの各コンポーネントを分析すると、心不全の悪化の最初の症状を経験するリスクが30%減少し、心血管の原因で死亡する リスクが18%減少しました。
主要な複合エンドポイントは、調査した主要なサブグループ全体でほぼ一貫していました。
また、試験結果は、カンザスシティ心筋症アンケート(KCCQ)の総症状スコアにより測定された患者報告による結果においての有意な改善と、 全死因死亡率での名目上有意な17%の減少がフォシーガにおいて確認されました。
DAPA-HF試験でのフォシーガの安全性プロファイルは、十分に確立された医薬品の安全性プロファイルと一致しており、 ボリューム枯渇(7.5% 対6.8%)および腎臓の有害事象(6.5% 対7.2%)の患者の割合が心不全を治療する際の一般的な懸念であり、 またそれはプラセボに匹敵しています。
主要な血糖低下イベント(0.2対0.2%)は、両方の治療グループでは稀でした。
研究者らは、『DELIVER試験』および『DETERMINE試験』で、駆出率が保存された心不全患者のフォシーガの反応についても研究しています。
【以下のリンクより引用】
AstraZeneca releases detailed results of P3 trial of SGLT2 inhibitor
Korea Biomedical Review