アメリカ人はCOVID-19についての事実をどれだけ知っているのか
2020年6月18日(ヘルスディ・ニュース)
新しい研究報告によると、この世界的なパンデミックの数か月間、アメリカ人の一部の人々は、COVID-19について十分に知らず、感染性の高い呼吸器ウイルスから身を守ることができていませんでした。
ハーバードケネディスクールの公共政策の教授であるマルセラ・アルサン博士は、ほとんどの人がCOVID-19の広がり方と、ウイルスの検査を受けるように促す3つの主な症状(発熱、咳、呼吸困難)について、かなりよく理解していると述べています。
「一般的に、人々へは情報が良く伝わっていることがわかりました。」
とアルサン博士は述べました。
「平均的には高かったものの、強調すべき重要ないくつかの部分でかなり深い格差がありました。」
黒人は、白人やヒスパニック系の人よりもCOVID-19に関する重要な情報を知っている可能性が低かったのです。
男性や若い人もCOVID-19への曝露される危険が高いと報告されていますが、コロナウイルスについての知識は女性や年配者より正確ではありませんでした。
これらの知識の差は、これらのグループの人々を感染のリスクにさらす可能性のある行動につながると研究者たちは述べました。
たとえば、黒人、男性、若者は家から出かける可能性が高く、男性や若者は頻繁に手を洗わない可能性があります。
この研究は、5,200人近くを対象に3月29日から4月13日まで実施された全国調査の結果です。
研究結果はJAMA Network Openで6月18日に公開されました。
研究では、参加者の約80%以上が、COVID-19の広がり方とその主な症状について正確な知識を持っていることがわかりました。
しかし、特定のグループでは、ウイルスに汚染された物の表面に触れることでコロナウイルスに感染したり、ウイルスが無症状の人によって拡散される、またはウイルスが私たちが呼吸するときに吐き出される液滴によっても広がり、これがマスクと社会的距離が不可欠な理由であることも知りませんでした。
「ここには、明らかな知識の差があります。」
と、介護施設での感染予防を推進する企業、Expert Stewardship Inc.のコンサルタントである、感染症専門家のラヴィーナ・カラー氏は述べました。
「それらの人々と共感するメッセージの作成を助けることができる別の方法が必要です。」
とカラー氏は述べました。
アルサン博士によると、特定のグループがCOVID-19についてあまり知識がない理由はいくつか考えられます。
「その一つとして、メッセージが特定の人々には届いていないかもしれません。」
とアルサン博士は述べました。
「文字通り、次の方法で人から人へ伝染する呼吸系のウイルスがあるというメモを受け取っていない人々がいます。」
たとえば、公衆衛生のメッセージがSNSで十分に強調されていないため、若者はCOVID-19の感染と症状にそれほど気づいていない可能性があるとカラー氏は述べました。
「ソーシャルメディアが彼らの主要なプラットフォームです。」
とカラー氏は若者について話しました。
「インスタグラムやツイッターをさらに活用して、視聴者の共感を呼ぶような方法で伝達性に関する短いメッセージを実際に配信することは可能です。」
他の可能性は、メッセージがそれらを受け取るグループに単に関連していないということだとアルサン博士は述べました。
アルサン博士は、「医師に尋ねる」という一般的に言われていることを例に取って述べました。
「 『医師と話す』というのはよくある医学的アドバイスのマントラ(真言)ですが、それはかなりの推測になっています。」
とアルサン博士は述べました。
「その単純なアドバイスでさえ、すべての個人にとって同じではありません。」
具体的には、そのアドバイスは、その人が健康保険にかかり、かかりつけの医師がおり、診療所に行くための交通手段があり、医学的助言を得るために仕事を休むことができると仮定していてのものだと彼女は言います。
アルサン博士はまた、公衆衛生のメッセージを作成する際に、個人がさまざまなコミュニティでどのような障壁があるのかを理解する必要もあると述べました。
【以下のリンクより引用】
How Well Do Americans Know the Facts About COVID-19?
Healthday