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JapanRx / イサツキシマブ、ポマリドミドとデキサメタゾンの併用が再発・難治性多発性骨髄腫の生存率を改善する可能性

イサツキシマブ、ポマリドミドとデキサメタゾンの併用が再発・難治性多発性骨髄腫の生存率を改善する可能性

最近、医療誌The Lancetで公開された第3相『ICARIA-MM試験(ClinicalTrials.gov Identifier: NCT02990338)』によると、イサキシマブをポマリドマイドとデキサメタゾンによる治療に追加すると、再発または難治性の多発性骨髄腫(R / R MM)患者での、無増悪生存期間(PFS)が大幅に改善する可能性があります。

イサツキシマブは、CD38受容体に結合するモノクローナル抗体であり、いくつかの作用機序を介して抗腫瘍反応を誘発します。

R / R MMの管理のための新しい治療選択肢を提供し、レナリドマイドおよびプロテアソーム阻害剤に抵抗のある患者では特に有望です。

ICARIA-MM試験は、レナリドマイドとプロテアソーム阻害剤を含む少なくとも2つの治療ラインを既に受けているR / R MMの患者を対象とした、無作為化、多施設、非盲検、第3相試験です。2017年1月から2018年2月の間に行われ、307人の患者が、ポマリドマイド+デキサメタゾンにイサツキシマブを追加(154人)または、ポマリドマイドとデキサメタゾンのみ(153人)の患者へ無作為に割り付けられました。

追跡期間の中央値である11.6ヵ月後、イサツキシマブを受けた患者の無増悪生存期間(PFS)中央値は11.5ヵ月(95%CI、8.9-13.9)であったのに対し、イサツキシマブを受けなかった患者では、6.5ヵ月(95%CI、4.5-8.3)でした。

最も頻繁なすべてのグレードの治療で発生した有害事象(AE)は以下の通りです。

点滴関連反応:イサツキシマブ群で38%、対照群では0%

上気道感染症:イサツキシマブ治療群で28%、対照治療群で17%

下痢:イサツキシマブ群で26%、対照群で20%

 

致命的なAEは、イサツキシマブ治療群の患者の8%および対照治療群の患者の9%で報告されました。

治療関連の致命的なAEは、イサツキシマブ群で1人の患者の敗血症と対照群の2人の患者の肺炎と尿路感染症であると報告されました。

研究者らは、この研究ではCD38に対する別のモノクローナル抗体に抵抗性のある患者は除外したためそういった患者での治療レジメンは評価できないと指摘しました。

 

「現在進行中のイサツキシマブの他の併用試験のデータが待たれていますが、ポマリドミドとデキサメタゾンを用いた抗CD38抗体についての、この最初の第3相試験の結果は、R / R MMの管理における重要な進歩を示しています。そして、積極的な新しい治療法を提供しなければ満たされていない医学的なニーズがあるこれらの患者にそういった治療法を提供します。」

と研究者は結論付けました。

 

【以下のリンクより引用】

Isatuximab Plus Pomalidomide and Dexamethasone May Improve Survival in Relapsed/ Refractory Multiple Myeloma

Hematologyadvisor