イスラム教徒の巡礼での気候変動は健康リスクをもたらす

2019年8月28日（HealthDay News）-気候変動に起因する熱と湿度の増加により、イスラム教徒はサウジアラビアのメッカへの巡礼を「極度の危険」にさらす可能性があると、新しい研究は警告しています。

ハジとして知られるこの巡礼では20〜30時間の屋外を含む数日間の活動が行われます。

メッカ巡礼のタイミングはさまざまです。

今年は8月9日から14日で、来年は夏の最も暑い月の7月28日から8月2日です。

このタイミングにより、参加者は屋外での活動中に深刻な健康問題のリスクにさらされます。

Geophysical Review Letters誌で最近発表された研究の著者によると、巡礼は2047年から2052年、2079年から2086年の間は真夏の暑い時期に再び行われます。

彼らは、気候変動の影響を制限するために重要な措置を講じても健康への脅威が存在し、何もしなければ危険はさらに大きくなると指摘しました。

「サウジアラビアは夏になると、気候条件は厳しくなり、これらの活動の大部分は屋外になります。」

と、アメリカ・ケンブリッジのマサチューセッツ工科大学（MIT）の土木および環境工学の教授であるエルファティ・エルタヒル博士は述べています。

メッカ巡礼はイスラム教徒のコミュニティでは「文化の非常に強力な部分」であるため、サウジアラビアの当局者は、極端な高温多湿によってもたらされる健康上のリスクを軽減する準備をすることが重要です。

近年、屋外のいくつかの場所で霧吹きを提供するノズルや、混雑を減らすために、いくつか集会場を増やすなど、多くの保護対策が実施されています。

潜在的に危険な年に、儀式への参加を許可された参加者の数を厳しく制限する必要があるかもしれない、とエルタヒル博士は述べました。

エルタヒル博士は、MITのニュースリリースで、

「この研究は、気候変動緩和政策や適応計画を含む政策選択の通知に役立つはずです。」と述べました。

世界中で推定180万人のイスラム教徒にとって、メッカ巡礼は宗教上の義務であり、健康と財政状況が許せば生涯に少なくとも1回は行われます。

【以下のウェブサイトより引用】

HealthDay