インフルエンザよりもCOVIDの方が8倍多く脳卒中が見られる
2020年7月2日(ヘルスディ・ニュース)- インフルエンザとCOVID-19の両方が脳卒中のリスクを高める可能性がありますが、コロナウイルスではその確率が8倍高いようです。
研究者らは、COVID-19の1,900人を超える患者で、1.6%が脳卒中を患っていたのに対し、1,500人近くのインフルエンザの患者では0.2%であったことを研究者は発見しました。
ニューヨーク市にあるウェイルコーネル病院の神経学および神経科学の助教授であるニール・パリク博士は、次のように述べています。
「基本的に、私たちの結果はCOVID-19感染がインフルエンザ感染よりも重症であるという考えを裏付けています。」
とパリク氏は付け加えました。
この研究では、パリク氏と同僚がニューヨーク市の2つの病院でCOVID患者とインフルエンザ患者の間で脳卒中の発生率を比較しました。
3月4日から5月2日までコロナウイルスの患者は評価され、研究者は2016年1月1日から2018年5月31日までのインフルエンザのデータを分析しました。
調査結果をレビューした2人の神経科医は、COVIDが脳卒中と関連していることには驚きませんでした。
ケンタッキー大学の神経学教授であるラリー・ゴールドスタイン博士は、次のように述べています。
「感染症やその他の炎症状態は脳卒中の確立された危険因子であり、したがって、COVID-19疾患の患者が感染症の合併症として脳卒中を起こす可能性があることは当然のことです。」
COVID-19疾患はまた、脳卒中のリスクを高める可能性のある血栓と関連していると彼は述べました。
サルマン・アズハル博士は、ニューヨーク市のレノックスヒル病院の脳卒中外科の部長です。
「このウイルスはある程度の凝固を引き起こす傾向があり、それはおそらく体内の炎症の増加が原因であると考えています。」
と彼は述べました。
アズハル博士は、COVID-19が血管を形作る細胞を攻撃することを説明しました。
これは、血栓が脳卒中を引き起こすリスクが高まる理由の1つです。
また、ウイルスは凝固因子の産生を増加させると彼は述べました。
抗体も脳卒中の発症に関与している、とアズハル博士は述べました。
「私たちは長い間知っていた抗体がありますが、このウイルスとは関係がなく、脳卒中や他の血管の血栓を起こすリスクが高まることはわかっています。また、COVID患者ではそれらの発生率が高いと考えています。」
とアズハル博士は述べました。
これらのリスクがあるため、COVID-19患者の血液凝固の兆候を監視しています。
「一般に、COVID-19のすべての患者は、血栓を予防するために低濃度の抗凝血剤を使用しています。」
「血栓のある患者は、重要な臓器に損傷を与える可能性のある血栓の発生を防ぐために、より高用量の抗凝血剤が投与されます。」
と彼は述べました。
アズハル博士によると、年齢を問わずCOVID患者の両方が血栓を発症し、最も病気のリスクが高い可能性があります。
一部の患者では、脳卒中がCOVID-19の最初の兆候である可能性があります。
この研究では、脳卒中のために患者の4分の1以上が緊急治療室で治療を受け、後にコロナウイルスと診断されました。
幸いなことに、脳卒中を発症しているのはCOVID-19患者のごく一部のみだとアズハル博士は述べました。
この研究でウイルスに感染した1,916人の患者のうち、31人が脳卒中を患っていました。
しかし、脳卒中後の障害は、ウイルスの永続的な影響である可能性があると彼は述べました。
ケンタッキー州レキシントンで診療を行っているゴールドスタイン博士は、ニューヨークで報告されているように、COVID患者で国のすべての地域で脳卒中のリスクが見られるわけではないと述べました。
「私たちの地域でのCOVID19の患者数はニューヨークよりもはるかに少ないですが、私たちの患者では、両方の疾患を持つ人は一人もいません。」
と述べました。
「そうは言っても、COVID-19疾患は血栓形成の傾向と明らかに関連しており、脳卒中は起こりうる合併症と考えられます。」
この報告は、7月2日にJAMA Neurologyのオンラインで公開されました。
【以下のリンクより引用】
Stroke Appears 8 Times More Likely With COVID Than With Flu
Healthday