ウェアラブルデバイスは、心不全を予測し、予防することができる
心不全は「発作」であると認識されていますが、この症状は一度に全てが起こる訳ではなく、継続的な監視や検査が必要になります。
幸いなことに、最近のニュースリリースによると、科学者が心不全が起こる丁度1日前にそのことを予測できるとされる新しいウェアラブルAIデバイスのプロトタイプを作成することに成功したといいます。
このデバイスを使えば、人々の命を救い、入院率を劇的に減少できることが可能になるかもしれません。
<命を救うウェアラブルデバイス>
粘着パッチの形でデザインされたこのプロトタイプ(まだ名前は付けれれていません)には、使用者の心拍数や脈拍の他、呼吸パターン、睡眠の質、身体活動、さらには体の姿勢までもをモニタリングできるセンサーが備わっていると報道されています。
これらの情報はBluetoothを介してスマートフォンアプリへ送られ、誰にでも読みやすく、理解しやすいベースラインへと変換されます。
もちろん、早期劣化兆候を検出するため、使用者の状態も継続的に追跡されています。
ウェアラブルパッチを開発したユタ大学健康学部およびVAソルトレイクシティヘルスケアシステムの研究者らは、平均68歳の心不全患者約100人の胸部にこのプロトタイプを貼付けました。
十分なデータを回収し、デバイスの作動具合を分析するため、患者はその後3が月間モニタリングされました。
調査結果では、この装置は80%の精度で使用者の入院の必要性を的確に予測し、この予測は平均して再入院が起こる平均10.4日前に行われました。
このため研究者は、デバイスを使う事で、最初に退院してから1週間以内の心不全による再入院を、3人に1人の割合で避けることが出来ると考えています。
「この研究では、医師や患者が異変に気付く前に、心不全悪化による入院の可能性を正確に予測できることが示されました。心臓に起きた変化を早期に、かつ簡単に検出できれば、医師が迅速な治療介入を始めることができ、これにより再入院を予防したり、心不全の悪化を軽減できるでしょう。」と、研究の筆頭著者であるジョセフ・ステリック博士は述べています。
出典 2020年2月27日更新 Medical Daily『Wearable Device Could Predict, Prevent Heart Failure』(2020年2月28日に利用)
https://www.medicaldaily.com/wearable-device-could-predict-prevent-heart-failure-449817