ウォルマートで低価格のインスリンの提供が始まる
2021年6月29日(ヘルスディニュース)- 世界最大のスーパーマーケットチェーンであるアメリカのウォルマート(Walmart Inc.)は火曜日、自社ブランドのインスリンを競合製品よりもはるかに安い価格で販売し始めると発表しました。
CBS Newsによると、インスリンの価格は近年急騰しており、それは、糖尿病を患っている一部のアメリカ人にとっては手ごろな価格ではありません。
ウォルマートヘルス&ウェルネス(Walmart Health & Wellness)部門のエグゼクティブバイスプレジデントであるシェリル・ペガス博士は、会社のニュースリリースにおいて、次のように述べました。
「私たちは、糖尿病患者の多くがこの疾患による経済的負担があり、それを管理することに苦労していることを知っていますので、手頃な解決手段を提供することによる、彼らの支援に焦点を当てています。」
この市場は、イーライリリー社、ノボノルディスク社、サノフィ社の3社だけで市場の99%を支配しており、ジェネリック薬はありません。
ウォルマートのインスリンの価格は、バイアルあたり72.88USドル(約8,050円 )、Flex Pen(ペン型注射)あたりでは、85.88USドル(約9,500円 )で、市場に出回っている他のインスリン製品よりも58%から75%安くなっています。
同社は声明の中で、これにより患者はブランド商品のバイアルあたり101USドル(約11,000円 )、Flex Pensブランドの商品では1個当たり251ISドル(約28,000円)節約できるとCBSニュースは報じました。
ノボノルディスク社はウォルマートの自社ブランドのインスリンを製造しています。
ウォルマートの声明の中で、米国糖尿病学会(ADA)の最高経営責任者は、グ糖尿病を管理するための「すべての手頃な解決手段」を歓迎すると述べました。
「糖尿病は医療費が高く、1人あたり年間、約9,601USドル(約80万円)と見積もられています。」とADAのCEOであるトレーシー・ブラウン氏は述べました。
ウォルマートの発表に応えて、非営利団体のJDRF(青少年糖尿病研究財団)は、糖尿病のすべての人が手頃な価格のインスリンを入手できるようにするためには、さらに多くのことを行う必要があると述べました。
JDRFは声明のなかで、次のように述べました。
「インスリン価格の上昇は糖尿病患者が直面する根本的な問題であり、JDRFはこの新しい取り組みを称賛しています。インスリンを買う余裕がないために死んでしまうなどということがあるべきではありません。」
インスリン価格の高騰は、患者や議員から批判されてきました。
一部の患者は、インスリンを買う余裕がなく、薬の配給に頼ったり危険な決断を余儀なくされたと述べています。
【以下のリンクより引用】
Walmart to Offer Low-Priced Insulin
Healthday