エンパグリフロジンは実用的試験において心不全での入院リスクを減少
ベーリンガーインゲルハイム社とイーライリリー社は、サンディエゴで開催された、アカデミーオブマネージドケアファーマシー(AMCP)の2019年度年次総会でリアルワールドエビデンス研究、EMPRISE(エンパグリフロジンの比較効果の有効性と安全性)の調査からの予備データを発表しました。
EMPRISEは、米国でのエンパグリフロジン使用開始後、最初の5年間(2014年〜2019年)を評価するようにされており、そこには20万人以上の2型糖尿病患者が含まれていると予想されています。
この研究において、5年4ヵ月の平均追跡調査の後、エンパグリフロジンは、DPP-4阻害剤との比較で、全原因の入院に対して22%の相対リスクの減少が示されました。
また、エンパグリフロジンで治療された入院患者は、DPP-4阻害剤で治療された患者よりも早く退院していました。
エンパグリフロジンによる治療はまた、DPP-4阻害薬と比較して、緊急医療機関での再診や内科医院への訪問頻度を有意に減らしました。
また、ニューオーリンズで開催されたアメリカ心臓病学会の『第68回年次科学セッション&エキスポ』において、EMPRISEの初期安全性および有効性データが発表されました。
そこでは、
エンパグリフロジンは心不全での入院または、全死因での死亡がDPP-4阻害剤と比較し、相対リスクは42%減少していました。
さらに、エンパグリフロジンによる治療は、DPP-4阻害剤と比較して、骨折または下肢切断のリスクの増加には、統計的に有意な関連はありませんでした。
これらの初期所見は、2型糖尿病および確立された心血管疾患を有する患者におけるエンパグリフロジンによる全原因入院における11%の相対リスク減少を実証した、長期のEMPAG-REG OUTCOME試験からのデータを支持するものです。
この試験では、エンパグリフロジンは、2型糖尿病および心血管疾患を有する患者における心不全による入院や心血管疾患による死亡リスクを減少させ、骨折または下肢切断との不均衡はありませんでした。
エンパグリフロジン(ジャディアンス)は、2型糖尿病の成人の血糖コントロールを改善し、2型糖尿病で心血管疾患のある成人の心血管死のリスクを減らすために、
食事療法や運動療法の補助薬として現在承認されている経口ナトリウム
- グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤です。
【以下のウェブサイトより引用】