オバマケアが卵巣癌との闘いを後押ししたかもしれない

2019年6月2日（HealthDay News） - 『手ごろな価格の医療法』（The Affordable Care Act）が2010年に施行されて以来、

65歳未満のアメリカ人女性は、卵巣がんをより早期に診断され早期に治療を受けられるようになりました。

そして、より多くの女性が診断から30日以内に治療を受け生存率を改善したと研究者らは述べています。

この研究のために、研究者らは米国国立癌データベースのデータを分析しました。

彼らは、2004年から2009年の間に卵巣がんと診断され治療された36,000人近くの女性と、2011年から2014年の間に診断され治療された

37,000人以上の女性とを比較しました。

ここでは卵巣がんのある高齢の女性のデータが対照群として使用されました。

これらの女性はメディケアにアクセスすることができ、オバマケアとしても知られている手ごろな価格の医療法の導入前後に保険がかけられない可能性がはるかに低いためです。

対照群と比較して、2010年以降、若い年齢の女性での早期診断は1.7％増加し、診断後30日以内での治療で1.6％の改善が見られたとこの査結果では示されています。

最大の利益は、『手ごろな価格の医療法』が導入された後に公的保険に加入した女性の間に見られました。

これらの女性は、対照群と比較して早期診断と適時治療で、どちらも2.5％の増加が見られました。

こういった改善は人種、収入、教育水準に関係なく見られました。

「早期診断の1.7％の改善は重要ではないように思われるかもしれませんが、他ならぬものです。」

と、主執筆者のアンナ・ジョ・スミス博士は述べています。

これは、米国で毎年卵巣癌と診断されている22,000人の女性のうち、400人近くが治療が可能なより早い段階でしっかんが確認され生存率が良くなったことを意味しています。

スミス博士はボルチモアにあるのジョンズホプキンス婦人科産科学科の研修医です。

この研究はシカゴで開催される米国臨床腫瘍学会（ASCO）の年次総会で日曜日に発表される予定です。

ASCOのニュースリリースでは、「卵巣癌の早期発見と治療」は、より進行した完治が困難な段階での癌治療と比較して、

命を救い、医療費をも減らすことができると記されています。

「健康保険に加入することは、症状を監視し、必要に応じてそれらの症状に対処することができる医療機関に受診できる機会があるかどうかにおいて

大きな役割を果たします。」

と彼女は付け加えました。

早期卵巣癌と診断された女性の75％以上が5年以上生存していますが、少なくとも5年間生存する可能性は、進行段階で診断された女性では30％未満です。

早期卵巣がんのスクリーニング検査はありませんが、症状は何年も続くことがあります。

ASCOによれば、より早く症状を訴えれば、より早く診断が下されることが可能です。

全国卵巣癌連合（the National Ovarian Cancer Coalition）によると、卵巣がんの一般的な症状には、膨満感、骨盤痛または腹痛、摂食困難、

満腹感を感じるのが早い、急な尿意、または頻尿、疲労、胃のむかつきや胸焼け、性交中の痛み、便秘または月経の変化などがあります。

【以下のウェブサイトより引用】