オーグメンチンとアモキシシリン
オーグメンチンとアモキシシリンは類似する2種類の抗生物質です。
抗生物質は、体の免疫系を除去するには強すぎる可能性がある細菌感染症の治療に役立ちます。
2つの薬は非常によく似ています。
アモキシシリンは非常に一般的な種類の抗生物質であり、そしてオーグメンチンはアモキシシリンにクラブラン酸を含んだ複合抗生物質製剤で、感染症の種類によってはより効果を発揮します。
この記事では、2つの抗生物質とそれぞれの潜在的な副作用の違いについて紹介します。
オーグメンチン VS アモキシシリン
オーグメンチンとアモキシシリンはどちらも一般的な抗生物質であるペニシリン系のお薬です。
オーグメンチンは主成分としてアモキシシリンを含みそれに加えてクラブラン酸塩を含んでいます。
クラブラン酸塩は抗生物質耐性菌による感染症の治療に役立ちます。
2つの抗生物質薬は一般的に厄介な細菌感染を防御するために使用される第一選択薬です。
これらの種類の薬は、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染には効果がないことに注意することが重要です。
必要ないのにむやみに抗生物質を服用すると、時間の経過とともにその効果が低下し、抗生物質耐性につながる可能性があります。
用途
細菌感染を撃退するためにアモキシシリンとオーグメンチンは使用されます。
それらの用途については、以下をご覧ください。
アモキシシリン
多くの人がアモキシシリンをよく知っています。
子供から大人まで、細菌感染症を治療するために処方される一般的なお薬です。
小児期の感染症に対して有効であり、厄介な副作用はあまり起きませんのでアモキシシリンを処方される可能性は子供の方が高いようです。
アモキシシリンは、グラム陽性菌およびグラム陰性菌を含む広範囲の細菌の防御に使用されます。
次のような感染症に対してアモキシシリンは推奨されています。
- 耳の感染症
- 連鎖球菌性咽頭炎
- 肺炎や気管支炎などの呼吸器感染症
- 扁桃炎
- 尿路感染症（UTI）
- ヘリコバクターピロリ感染
- 皮膚感染症
- 淋病やクラミジアなどの性感染症
オーグメンチン
オーグメンチンは配合薬です。アモキシシリンとクラブラン酸塩またはクラブラン酸の混合薬です。
クラブラン酸塩はベータラクタマーゼ遮断薬です。
感染性細菌がそれ自身を抗生物質に対してより抵抗力があるようにするために作り出す酵素を止める役割があります。
クラブラン酸塩を含んでいるオーグメンチンは伝統的に使用されている抗生物質に耐性がある可能性のあるバクテリアのいくつかの株を治療することができます。
その結果として、この薬はより広範囲のバクテリアに対してより効果を発揮する可能性があります。
医師はアモキシシリンと同じ感染症を治療するために、オーグメンチンを処方することもあります。
また、より薬剤耐性になり得る感染症の治療に処方される可能性もあります。
- 副鼻腔感染症
- 頑固なまたは慢性的な耳の感染症
- 喉頭炎 咽頭炎
- 膿瘍や丹毒などの重度の皮膚感染症
- 慢性閉塞性肺疾患に関連する細菌感染
医師はまた、UTIや連鎖球菌性咽頭炎などの再発性感染症へオーグメンチンを処方することもあります。
副作用
アモキシシリンとオーグメンチンはいくつかの副作用を共有していますが、他のものはオーグメンチンに特有のものです。
両方の薬の副作用
どちらの薬もアモキシシリンを含んでいるため、以下のような一般的な副作用があります。
- 胸焼け
- 腹痛
- 吐き気
- 嘔吐
- 1日以上続く下痢
- アザができやすい
- 下痢に血が混入
- 発疹
オーグメンチンとアモキシシリンは健康に役立つ腸内細菌の成長を変えてしまう可能性があります。
そのため、腸内細菌叢が一時的な不均衡になる可能性があります。
抗生物質を頻繁に使用する人は、腸内細菌が回復するまでの時間が短いため、これらの問題のリスクが高くなる可能性があります。
2015年のレビューでは、抗生物質の1コースを完了した後、プロバイオティクス食品を摂取することで、腸内細菌のバランスを取り戻せる可能性があります。
カナディアンメディカルアソシエーションジャーナルのレビューにあるように、オーグメンチンとアモキシシリンは、一部の人々にはイースト菌感染症のリスクを高める可能性もあります。
抗真菌治療を必要とする真菌感染症を発症することもあります。
ごくまれに、これらの抗生物質を服用した後に、けいれんや貧血または低血小板濃度などが見られる場合もあります。
これらの薬に対してアレルギーを起こす可能性もあります。
アメリカアレルギー喘息免疫学アカデミーは、薬物反応の5〜10％がアレルギーに起因すると述べています。
重度のアレルギー反応はアナフィラキシーと呼ばれる危険な合併症を引き起こす可能性があります。
アナフィラキシーの症状は次のとおりです。
顔、口、またはのどの腫れ
喘鳴
嘔吐
呼吸困難
ふらつき
ショック状態
アナフィラキシーを発症すると生命の危険にさらされます。
これらの症状を経験した場合は速やかに救急医療機関で手当てを受けてください。
オーグメンチンの副作用
オーグメンチンは、次のような追加の副作用を引き起こす可能性があります。
膨満感
ガスが溜まる状態
頭痛
また、オーグメンチンは、クロストリジウムディフィシルと呼ばれる細菌の増殖を引き起こす可能性があります。
重度の下痢を引き起こす可能性があり、この下痢は合併症を防ぐために治療を必要とします。
重篤な副作用が見られる場合は、医師に報告することが不可欠です。
米国食品医薬品局は次のように述べています。
オーグメンチンの毒性リスクは低いものの、長期間服用する場合は、腎臓や肝臓にダメージを受ける可能性があるため、慎重に管理する必要があります。
医師に尋ねること
抗生物質について質問がある場合は、医師または薬剤師に相談してください。
これらの抗生物質を服用する前に、感染症が細菌性であることを確認することが重要です。
オーグメンチンとアモキシシリンはウイルスや真菌感染症には効果がありません。
抗生物質、特にペニシリンに対するアレルギー反応を起こしたことがある場合は、他の抗生物質を服用する前に医師に相談してください。
香味料またはコーティングなどに追加されている成分について、包装の記載をチェックすることも重要です。
いくつかの薬は乳糖またはゼラチンを含んでいます。
いずれかの薬を使用する前には潜在的にアレルギーがあるかどうか医師とよく話し合ってください。
薬やサプリメントの中には、抗生物質の効果を変えてしまうものもあります。
抗生物質を服用している間、特定のサプリメントや薬の服用を中止するように医師から求められることもあります。
腎臓や肝臓の病気の既往歴がある人は、これらの薬を服用する前に医師に相談してください。
オーグメンチンは経口避妊薬の効力も低下させる可能性があります。
避妊中の方は、望まぬ妊娠を避けるため、オーグメンチンの服用中は、他の形態の避妊方法を使用するべきです。
オーグメンチンの服用中に妊娠に気付いた場合は、医師にまず相談してください。
授乳中の女性も、オーグメンチンの服用を避ける必要があるかもしれません。
概要
アモキシシリンとオーグメンチンは広範囲の細菌感染症を治療する同種のお薬です。
その感染症が抗生物質耐性である可能性がある場合、またはアモキシシリン単独では効果がない場合、医師はオーグメンチンを推奨することがあります。
薬は一般的に忍容性は良好ですが、それでも副作用の可能性があります。
これらの薬を服用する人は誰でもその服用指示に厳密に従うべきです。
健康状態を監視するため、腎臓や肝臓の機能検査などの他の検査が行われる場合があります。
【以下のウェブサイトより引用】