コロナに感染した後の嗅覚の喪失は感染に対する人の免疫反応に関連
コロンビア大学アービング医療センター、ペンシルバニア大学、国立アルコール乱用およびアルコール依存症研究所(the National Institute of Alcohol Abuse and Alcoholism )、ニューヨーク州立精神医学研究所(the New York State Psychiatric Institute )の研究者らからなるチームは、COVID-19の感染による味覚または嗅覚の喪失は免疫反応の強さに関係している可能性があることを発見しました。
オープンアクセスサイトPLOS ONEに掲載された論文の中で、この研究グループは、一部の患者が嗅覚や味覚を失った理由を解明するために、COVID-19に感染した何百人もの患者の抗体レベルを調査したと説明しています。
パンデミックが始まって間もなくの頃、COVID-19に感染した一部の人々では味覚や嗅覚が失われるということが報告されました。
当初、多くのウイルス感染により嗅覚や味覚がなくなるため、医療従事者はそのような報告には驚きませんでした。これは、このような感染症が鼻腔の炎症を引き起こすことが多いためであることが以前の研究で示されています。
しかし、パンデミックが深刻化するにつれ、COVID-19感染による味覚や嗅覚の喪失は別のものであることが明らかになりました。
一部の人ではそれらの感覚は完全に長期間失われました。 そして、それがあまりにも長く続くため、本人は感覚を取り戻すことができないのではないかという恐怖も感じました。
彼らの感覚は最終的には戻ったため、時間の経過とともに不安は解消されました。
しかし、科学者たちには、感覚の喪失が一部の患者に見られた原因は何だったのかといった原因の特定という課題がまだ残されていました。
彼らは、パンデミックの初期に感染した人々の抗体レベルを調査しました。その中で、COVID-19 感染から回復した後に研究のために献血した306人の血液サンプルについて調査を行いました。
抗体レベルを献血を行ったドナーと、彼らの医師から提供された他のデータとを比較して、研究者は、抗体レベルがより高かった人々が嗅覚や味覚を失ったと報告されていた傾向があると判断しました。
彼らは、そういった患者は、血中の抗体レベルが平均よりも高くない患者よりも、どちらかの感覚を失う可能性が2倍高いことを発見しました。
【以下のリンクより引用】
Loss of smell following COVID linked to a person's immune reaction to the infection
Medical Xpress
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