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コロナウイルスの拡大方法はSARSよりもインフルエンザと類似している:中国の研究

新型コロナウイルスの感染患者18人の鼻と喉から採取したスワブ検体を調べた中国の科学者は、その他より近しい種のウイルスよりもインフルエンザに類似していると述べています。
すなわち、これまで考えられていたよりも、このウイルスは拡大しやすい可能性があるということです。

少なくても1件の症例において、患者に全く症状が無いにも関わらずウイルスが存在していることが確認されており、これにより無症候性の患者も疾患を拡大する可能性があるという懸念が裏付けられました。

予備研究ではありますが、水曜日(2月19日)にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで調査結果が発表されたこの研究では、主に中国で2,000人以上の死者を出したこのCovid-19ウイルスは、密接に関連するその他のコロナウイルスとは異なるという新しい証拠が示されました。

「このことが確定されれば、非常に重要な発見となります。」と、ミネソタ州ロチェスターのメイヨークリニックでウイルス学者およびワクチン研究者を務め、この研究には関与していないグレゴリー・ポーランド博士は述べています。

下気道の深部に感染症を引き起こし、肺炎に繋がる可能性のある重度の急性呼吸器症候群(SARS)とは異なり、Covid-19ウイルスは上気道と下気道の両方に生息するようです。

これにより、Covid-19ウイルスは重度の肺炎を引き起こすだけでなく、インフルエンザや風邪のように簡単に拡大します。

広東省の研究者は、患者18人が保有するコロナウイルスの量を監視しました。
内一人は鼻と喉に中程度レベルのウイルスを保有していましたが、疾患の症状が出たことはありませんでした。

研究チームは、症状が出た患者17人において、初めて症状が現れた直後にウイルスのレベルが上昇したことを発見しました。
また、ウイルス量は喉よりも鼻に多く、このパターンはSARSよりもインフルエンザと類似していました。

無症候性であった患者のウイルスレベルは、発熱などの症状があった患者のものと同様でした。

「調査結果は、このウイルスは明らかに上気道から排出され、感染者に症状が出ていなかったとしても、ウイルスは変わらず排出されるということを示しています。」と、ポーランド博士は言います。

上記の研究結果は、この新しいウイルスが、遺伝的に類似しているとしても、SARSとは様相が異なるという説をさらに裏付けるものとなったと、クリスチャン・アンダーソン博士は言います。
彼は、カリフォルニア州ラホヤにあるスクリプス研究所の免疫学者であり、遺伝子配列決定を用いてこの疾患の蔓延を追跡しています。

「このウイルスは明らかに、今まで確認された他のどの新型コロナウイルスと比べても、人から人へ拡大する能力が遥かに高くなっています。これは、インフルエンザの広がり方と似ています。」と、この研究に携わっていないアンダーソン博士は述べています。

研究者は、彼らの調査結果はこのウイルスが感染過程の初期段階で伝染するという報告を裏付けており、ウイルスを制御するには、主に病院での拡大抑制に焦点が置かれたSARSに対するものとは異なるアプローチが必要となると述べています。

出典 2020年2月20日更新 asia one『Coronavirus spreads more like flu than Sars: Chinese study』(2020年2月20日に利用)
https://www.asiaone.com/china/coronavirus-spreads-more-flu-sars-chinese-study