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JapanRx / サクビトリル/バルサルタンでの治療を受けた心不全の患者で再入院率が減少

サクビトリル/バルサルタンでの治療を受けた心不全の患者で再入院率が減少

無作為化試験での分析によるとエナラプリルでの治療を受けた患者と比較して、サクビトリル /バルサルタンでの治療を受けなおかつ駆出率の低下のある心不全患者では、あらゆる原因での再入院率が30日間で26%低下し、心不全での再入院では38%低下していたことがわかりました。

この違いは、患者が退院した後、米国において少なくとも65歳でメディケアの対象となっていた患者に基づいた場合では、60日まで持続しました。
この結果は、ボストンにあるブリガムアンドウィメンズ病院のリード研究者アクセイ S.デサイ博士とそのグループにより米国心臓病学会誌のオンライン版に7月19日に発表されました。
「これらのデータは、サクビトリル /バルサルタンの組合せが、 [心不全]での入院後の早期の再入院についてのリスクを減少させることが、エナラプリルよりも有効である可能性が高いことを示唆しています。」
と彼らは記しています。

研究者らは、入院した65歳以上の心不全患者の約25%は、退院後、30日以内に再入院しており、そして、約50%が6ヶ月以内に再入院していると述べました。

サクビトリル/バルサルタンは、ニューヨーク心臓協会(NYHA)のクラスⅡ~IVの心不全の患者の治療薬として1日2回服用の経口薬として2015年7月にFDAにより承認されています。
この承認は、サクビトリル/バルサルタンによる治療を受けた患者が心血管系死亡に関する主要複合エンドポイントを20%減少させたことが見出されたPARADIGM-HFトライアルと、エナラプリルと比較した心不全による入院に基づいてなされました。

今月初め、ノバルティス社はサクビトリル/バルサルタンの売上増加を見込み、今年は更に2億ドルを費やすことを発表しました。 これまでのところ、薬品の売上高は予想を下回っていますが、同社はまだ、薬品からの年間収入は10億ドルまで伸びるだろうと期待しています。
 この分析で、研究者は更に、ガイドライン推奨の医療治療を受けた時点で、慢性心不全、NYHAのクラスII ~IV、そして左心室駆出率が35%以下であった8,399人の登録患者について、PARADIGM-HFトライアルで評価しました。 患者のうち、19.7%は研究者が報告したように心不全で入院していました。また、サクビトリル/バルサルタン群の患者の16.1%、そしてエナラプリル群の患者の18.4%を含む17.3%の患者は、少なくとも1度は心不全により入院し、生還していました。

2,383人の心不全による入院は、45.2%はサクビトリル/バルサルタン群で発生し、54.8%はエナラプリル群で発生しました。
心不全での入院期間に有意な差はなく、それぞれ、7.5日、7.0日でした。
退院から30日の間で、全ての原因での再入院率はサクビトリル/バルサルタン群で17.8%、エナラプリル群では21.0%でした。
また、退院から30日の間で、心不全による再入院率はそれぞれ9.7%と13.4%でした。

退院から60日目まででは、全ての原因の再入院率はサクビトリル/バルサルタン群では27.8%、エナラプリル群では30.5%でした。
また、心不全再入院率はそれぞれ17.1%と20.3%でした。
研究者らは、これがPARADIGM-HFトライアルで事前に指定された解析ではなく、患者も無作為化されていなかったことなど研究の限界について例証しました。

「心不全での入院から退院した後に早期の再入院を減少させると同時に、患者の予後を改善し、病院や治療費の支払者が心不全を管理するための金銭的負担が軽減できる機会であることを表しています。」
と研究者は記しています。

「これらのデータは、サクビトリル/バルサルタンとエナラプリルでの比較で、退院30日目に全ての原因、および心不全のために再入院する患者が、減ったことが強調されており、それは、慢性心不全や駆出率の低下が見られる患者への治療にエナラプリルよりもサクビトリル/バルサルタンを優先するという根拠を表したものです。」

 (記事元) http://www.cardiovascularbusiness.com/topics/practice-management/heart-failure-patients-receiving-sa...