ジャディアンスは、2型糖尿病での末梢動脈疾患においての心血管死亡率を減少
ジャディアンス(エンパグリフロジン)は、末梢動脈疾患(PAD)のある2型糖尿病患者の心臓病のリスクを軽減し、腎疾患の進行を遅らせることが明らかになりました。
この『非常に脆弱な患者グループ』においては、心血管の健康(心臓と血管の健康)を向上させるジャディアンスの能力をさらに証明しています。
SGLT2阻害剤は、その効果に心疾患リスクに関する情報が加えられた欧州で最初の2型糖尿病薬です。
ジャディアンスによる治療は、以前はこのクラスの薬物に関連した警告である、下肢切断のリスクを増加させることなく、心臓および腎臓の問題のリスクを低減することが示されています。
トロント大学の科学者たちは、このサブグループの患者でジャディアンスが“心臓血管死亡率の大幅な減少”を示したと語りました。
追加的な利点には、心不全および腎疾患の進行による入院の減少が含まれます。
これらの所見は、現在進行中のEMPA-REGアウトカム試験の一部であり、4グループすなわちジャディアンスまたはプラセボを受けた、そして末梢動脈疾患が有る、もしくは無しで分けられた患者グループにおいて比較されました。
すべての患者の平均年齢64歳であり、平均HbA1cは65mmol / mol(8.1%)でした。
患者は平均で3.1年間追跡調査が行われました。末梢動脈疾患の有無にかかわらず、プラセボとは対照的にエンパグリフロジンを投与された人々は、心血管死亡率、全死亡率、心不全の入院、新規の糖尿病性腎症の減少および既存の糖尿病性腎症がある場合でもその減少をもたらました。
研究チームは、一人の心血管死亡を防ぐために、2型糖尿病および末梢動脈疾患を有する29人が、エンパグリフロジンで3.1年間治療される必要があると報告しました。
「切断の危険性が増すというシグナルがない」ということは、研究者にとってさらに奨励されていました。
CANVAS試験という現在進行中の別の研究では、また別のSGLT2阻害剤であるインボカーナ(カナグリフロジン)の切断リスクの増加との関連について調査が行われています。
研究者らは、「これらのデータは、2型糖尿病患者での末梢動脈疾患のリスクを低減する方法に重要な意味合いを持ちます。」と結論付けました。
結果はJournal
Circulationのオンライン版で公開されています。
【以下のウェブサイトより引用】