スペインにおける犬への抗生物質の処方
抗生物質耐性は、人間および動物の両方の医学において、ますます懸念されており、世界中の獣医統治機関からも注目を集めています。抗生物質の賢明な使用を求めることに加えて、人間と動物の間の関係は、密接に接触している動物(ペット)から人間への耐性菌の拡散という懸念がもたらされます。世界中の国々で抗菌薬の獣医学的使用を特徴付けるために様々な研究が行われてきました。最近の研究ではスペインにおいての犬への抗生物質の使用が調査されています。
研究立案
遡及的調査への参加を呼びかけるため、研究者らはマドリードの29の区域から30件の獣医診療所を無作為に選択しました。2017年1月から7月の間に参加した各クリニックで抗菌薬を投与された患者のイヌ20匹の記録を評価しました。各患者、治療した状態、抗生物質の処方状況、および下された診断内容には、培養菌、感受性試験および細胞診断を含む診断データが含まれそれを収集分析しました。この研究の目的のための抗生物質の使用は、病状の治療のために処方されたときには『治療』に、外科的処置と共に処方されたときには『予防』に分類されました。
結果
結果として300匹の犬の記録が評価されました。 その分類は3ヶ月から17歳までの範囲(平均5.9歳)での49の異なる品種のオス(n = 174、58%)とメス(n = 126、42%)の両方を含んでいました。試験期間中に合計374件の抗菌処方が出されました。処方箋を評価したところ次のことが明らかになりました。26種類の抗菌剤が処方されました。 ベータラクタムが最も頻繁に処方され(n=201, 53.7%)、続いてフルオロキノロン(n=46,12.3%)およびアミノグリコシド(n=41, 11%)が続きました。ベータラクタムのうち、クラブラン酸を含むアモキシシリンが一番処方された薬剤でした。経口投与の薬剤が最も一般的(n = 209、55.4%)であり、経口以外の内服薬(n = 100、26.7%)および局所薬(n = 65、17.4%)も利用されていました。
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