スープブイヨンには抗マラリア効果がある

（ロイターヘルス）一部のロンドンの小学生の助けを借りて、科学者たちは代々受け継がれる特定のスープブイヨンが、致命的な寄生虫のライフサイクルを中断することでマラリアとの戦いに役立つ可能性があることを発見しました。

Archives of Disease in Childhoodで報告された内容によると、英国の研究者は、子どもたちが学校に持って行った自家製スープの効果をテストし、熱さましに効果があるというブイヨンの一部が、マラリア原虫の成長を実際にブロックできることを発見しました。

インペリアルカレッジロンドンの細胞生物学と感染症の教授である共著者のジェイク・バウム博士は、次のように述べました。

「新しい発見は、従来の薬に由来する新しい治療法のアイデアに開かれているべきです。」

「子供、そしてできれば大人も、自然療法と医学を分けるものは証拠であると理解することができます。」

研究者が若い同僚と信用を共有することが重要であったため、この新しい研究の筆頭著者はエデン小学校の子供たち（The Children of Eden Primary School）です。

「制御された条件下で何かが「機能する」という証拠を見せてくれれば、その何かを薬と呼ぶことができます。」

とバウム博士は説明しました。

スープの実験は、「ハーブ療法/代替療法と従来の薬の違いについて子供たちに考えさせる努力から生まれました。」とバウム博士は言います。

「そして、「証拠」という言葉にたどり着きました。」

バウム博士が認めているひとつの警告は、彼と彼の同僚が、どのスープ成分がマラリアに対して有効であるかをまだ決定していないということです。

伝統的なスープがマラリアに効果があるかどうかを知るために、バウムと彼の同僚は、北ロンドンにあるエデン学校の生徒に、解熱作用のあると評判のスープを持ってくるように頼みました。

生徒たちは、ヨーロッパ、北アフリカ、中東からのレシピで作られた自家製の透明なスープのサンプルを持ってきました。

試験した56個のブイヨンのうち、5個は寄生虫の無性血液段階に対して50％を超える成長阻害を示すことがわかり、2個は主要な抗マラリア薬で見られる阻害に匹敵する阻害作用があると研究者らは報告しています。

他の4つのブイヨンは、50％を超える透過阻害作用があり、オスの寄生虫が性的に成熟するのを防ぎます。

「私たちはできる限り多い段階に子供たちを参加させたかったのです。」

とバウム博士は述べました。

「サンプリング、処理などは学校の教室で行われ、私の研究室の寄生虫でテストされました。結果が驚くべきものだったので、我々はそれを論文として書き上げようと思いました。」

研究者は子供たちには彼らの家族からレシピをもらうように依頼はしなかったもののスープの成分について子供たちと話し合って、スープ中での特定の抗マラリア成分が共通していたことに注目しています。

今後の研究では、スープ中の有効成分を分離し、それらの化合物の安全性と有効性をテストする必要があるとバウム博士は述べました。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校フィールディング公衆衛生学部のダナ・ハンネス博士は、次のように述べています。

「もしそれが自宅のキッチンで調理できるものなら、このマラリアの自然療法の可能性というのは「素晴らしい」ものです。」

彼女は、ロナルドレーガンUCLAメディカルセンターの上級栄養士です。

「しかし、これらのブイヨンの中でマラリアと戦った特定の化合物が何であるかについて著者は明確ではなかったため、この研究からマラリアを弱める原因となった正確なものを突き止めるのは困難です。」

とハンネス博士は述べました。

「私はすべて、病気と闘う自然療法、特に自分で調理ができるもの、そしてそれがマラリアと同じくらい広範囲にわたる物であることには賛成していますが、それを担う化合物を正確に特定できればこの研究はより強固になると思います。」

(情報源)　bit.ly/346cHPK Archives of Disease in Childhood、online November 19, 2019。

【以下のリンクより引用】

Reuters